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近畿会第46回定時総会報告 |
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北垣 栄一 |
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平成24年6月21日(木)午後2時より、リーガロイヤルホテルにおいて日本公認会計士協会近畿会の第46回定時総会が開催されました。 |
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T. 定時総会(午後2時〜午後4時20分) |
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1.開会挨拶 |
白井弘副会長より開会の挨拶がありました。 |
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2.来賓挨拶 |
財務省近畿財務局局長池田篤彦様より、ご挨拶をいただきました。 |
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3.物故者に黙祷 |
平成23年4月1日から定時総会開催当日までにお亡くなりになった、会員・準会員に対して出席者全員の黙祷が捧げられました。 |
総会議事に先立って、小川会長より近畿会規約第16条の2第1項の規定に基づき、本総会議長に藤原会員が指名されました。また、近畿会規約第24条の規定に基づき、議事録署名人に蔭山会員と三馬会員が指名されました。 |
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4.報告事項 |
各担当副会長より第46事業年度の事業及び会務に関する報告が行われました。 |
白井副会長 |
(総務、国際、経営、法務会計) |
蔵口副会長 |
(経理、非営利会計、学校・CSR、IT、非営利法人統一会計基準) |
遠藤副会長 |
(厚生、地区会、社会・公会計、若手会計士) |
田副会長 |
(会報、広報・事業、税制・税務、就業多様化対応、制度・ガバナンス検討) |
高濱副会長 |
(研究・CPE研修、会員業務、監査会計、女性会計士) |
報告事項に対して、出席者から質問や意見があり、それぞれ担当副会長より回答が行われました。 |
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【意見・質疑応答】(要旨) |
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IFRSについての意見があり、白井副会長より、将来のIFRS適用を見据えて国際委員会で継続してセミナーを実施していきたいと回答がありました。 |
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上海市注册会計師協会との交流について、観光しているのではとの疑念を抱かれるので、もっと将来的なビジョンを示すべきではないかとの質問に対して、白井副会長より過去締結した基本合意書についてしばらく期間が空いたので基本合意が成立しているか確認する必要があったこと、次年度以降のセミナー等の企画ができたこと等から、上海へ出かけて行った意味はある、具体的な方向性については、相手があることなので時間がかかると思われると回答がありました。
質問者から重ねて、世界的に見て日本と海外の交流も必要であるが、委員だけでなく広く会員にも情報や場の提供を行うような協会活動を心がけていただきたいとの発言がありました。 |
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地区会活動について、総会や研修会を実施した地区会が少なく、予算を使用しているが当初の目的どおりに活動されているのかとの質問に対して、地区会は法人・個人あるいは年齢・立場のカベを越えて交流できるよう努力しており、地域の社会貢献という目的もあり活動しているとの回答がありました。 |
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参加人数の少ない研修会の開催があるが、参加者の少ない研修会は開催する意味があるのか、参加者が少なければ取りやめるとかの工夫はどうかとの質問に対して、指摘のあった研修会は本部研修の中継を行っているものであり、本部研修は有料となるため参加者が少なくなる傾向があり、すでに昨年度では取りやめたものもある、引き続き検討したいとの回答がありました。 |
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5.審議事項 |
藤原議長より、本人出席者数118名、書面議決書提出者数649名、合計767名である旨報告され、第1号議案から第4号議案までの審議に入りました。 |
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(1)第1号議案「第46事業年度収支計算書及び財務諸表承認の件」「監査報告」 |
林経理部長より収支計算及び財務諸表の概要について説明があり、続いて、谷口監事より監査報告がありました。 |
【第1号議案に対しての質疑応答】(要旨) |
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正味財産増減計算書において、給料手当と雑給が事業費と管理費で同額計上されているがどうなっているのかという質問に対して、林経理部長より事務局員個人別に実務に基づいて事業費と管理費に区分しており、たまたま同額となったものであるとの回答がありました。 |
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現金預金残高が会費収入の約2倍の残高となっているが、これほど現金預金を保有している必要があるのかとの質問に対して、小川会長より執行部としても問題意識を持っており、会員・準会員の会費を下げたが、事業は研修・研究を主体としており金がかからないうえ、近年の合格者の増加により会員数が増加しているためこのような状態となっている、さらなる会費の値下げも視野に入れるべきではないかとの回答がありました。 |
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実務補習に対して資金援助すべきではないかとの質問に対して、小川会長より実務補習については本来かかる費用の半分を負担しており、個人負担は半額となっている、さらに、近畿会では従来より近畿会主催の研修会は無料で実施している、今後も会員のためになるような効果的な支出を考えていきたいとの回答がありました。 |
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藤原議長より、現在の本人出席者数115名、書面議決書提出者数650名、合計765名である旨報告があり、賛否を諮ったところ賛成多数で承認されました。 |
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(2)第2号議案「日本公認会計士協会近畿会規約の一部改正(案)承認の件」 |
増田総務部長より規約改正の概要について説明があり、賛成多数で承認されました。 |
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(3)第3号議案「第47事業年度事業計画(案)承認の件」 |
小川会長より基本方針、重点施策、各部・委員会事業計画について説明があり、質疑応答が行われました。 |
【第3号議案に対しての質疑応答】(要旨) |
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重点施策の1つめの「企業の会計不正事例を通じて、現行の監査実務の問題点について調査研究する。」はたいへんよいテーマで、近畿会で議論することは有意義である、会長に意気込みを語ってもらいたいとの要望に対して、小川会長より本部では監査制度充実強化調査会を設けて検討・研究されているところであるが、近畿会では監査会計委員会で実施する、ある意味で本部をサポートする形になると思うとの回答があり、これに対してさらに本部をリードする気持ちで取り組んでほしいとの要望が付け加えられました。 |
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国際委員会の他国の会計士団体との交流についてIFRSに関する意見と法務会計委員会で倒産法制について検討すべき旨の意見に対して、小川会長より、国際委員会はIFRSだけをテーマとしているものではないとの付言がありました。 |
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藤原議長より、現在の本人出席者数112名、書面議決書提出者数649名、合計761名である旨報告があり、賛否を諮ったところ賛成多数で承認されました。 |
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(4)第4号議案「第47事業年度収支予算書(案)承認の件」 |
林経理部長より第47事業年度収支予算書(案)について説明があり、質疑応答が行われました。 |
【第4号議案に対しての質疑応答】(要旨) |
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会員相談事業費支出として、図書資料支出が40万円の予算となっているが少なすぎるのではないかとの意見に対して、小川会長より必要な書籍である場合には予算を超えて支出することをご了承くださいとの回答がありました。 |
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藤原議長より、現在の本人出席者数111名、書面議決書提出者数649名、合計760名である旨報告があり、賛否を諮ったところ賛成多数で承認されました。 |
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6.会員褒賞 |
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※近畿会褒賞細則第2条第1項第一号による褒賞 |
公認会計士登録の期間が通算して30年以上であり、かつ満80歳以上にして公認会計士として本会の発展に貢献した6名の会員に対して表彰状と記念品が小川泰彦会長から贈呈され、受賞者を代表して長船会員よりスピーチをいただきました。 |
表彰者: |
上秩@宏、石崎正雄、長船 強、 |
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藤岡之保、松谷靖二、松山次男 |
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※近畿会褒賞細則第2条第1項第二号による褒賞 |
近畿会の役員に通算して10年間在任した2名の会員に対して表彰状と記念品が小川泰彦会長から贈呈されました。 |
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※近畿会褒賞細則第2条第1項第四号による褒賞 |
近畿会に対しその功績顕著であると特に会長が認めた会員に対して表彰状と記念品が小川泰彦会長から贈呈されました。 |
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7.閉会挨拶 |
小川会長より閉会の挨拶がありました。 |
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U. 協会本部会務報告 (午後4時30分〜午後5時30分) |
小西彦衞本部副会長より、山崎会長のご挨拶の代読に引き続き、第47年度事業計画(案)の重点施策について本部活動の報告が行われました。 |
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V.会員の声を聞く会 (午後5時30分〜午後6時) |
会務に関する質疑応答が行われました。概要(要旨)は以下のとおりです。 |
−質問: |
業務会費800百万円の計上漏れがあったと聞くが、その内容について会員に説明責任を果たしていただきたい。過去の監査で業務会費の網羅性に疑義がある旨の指摘があったようだが、協会のチェック体制、監査体制にも問題があるのではないか。 |
−回答: |
協会本部会務報告に付け加えて説明すべきところ失礼しました。現状、決算上では、貸借対照表において未収会費が3月末で880百万円となっており、昨年の残高は72百万円で、808百万円増加しています。収支計算書では、会費収入のうち業務会費収入が3,313百万円で、予算2,350百万円との差額は963百万円となっています。未収会費880百万円のうち、790百万円がご質問の業務会費の未収分となります。過去の監事監査、会計監査では業務会費の網羅性について指摘がありましたが、12月から、業務会費の基となる契約一覧のデータと監査実施報告書や監査概要書とのデータを突き合わせることにより、網羅性のチェックを行ったところ判明しました。監査概要書等の提出記録が電子化されたことにより、今年チェックを行うことができるようになりました。2008年まで遡った数値であり、2007年に大手監査法人の解散により監査先が他の法人に移動したとき、移動先の法人で業務会費の漏れがありました。網羅性についてはまだ調査中ですが、比較的規模の小さな監査事務所や金額的規模の小さな監査契約について調査が残っており、ほぼ出尽くしたと言ってよいと思います。 |
−質問: |
会員に送られてきた事業報告書には、ただ今の事実の詳しい説明は記載されているのか。会員に書面等で説明をしていただきたいが、その方向性はどうなっているか。 |
−回答: |
事業報告書に具体的な説明はありません。今度の総会提出議案のとりまとめにも時間がかかったことということもあって、今後の対処法、改善策も含めて説明する機会を持たなければならないと考えています。 |
−質問: |
ブリスベンのCAPA会議での中心的なテーマは統合報告書であったが、これに関しては今年度の計画にも入っていない、事業計画も昨年からあまり変わっていないと思われるが、環境やバイオなど関心のあるテーマを協会活動に反映させるための仕組みはあるのか。 |
−回答: |
協会では様々な問題について活動や議論を行ってきており、基本方針に各論を盛り込むことができませんが、計画の細目では織り込んでいます。 |
−質問: |
コンプガチャ問題等、法律や規制が変わることにより企業に大きな影響を及ぼすことがあるが、そのような問題に対して協会は意見を出すことはしないのか。 |
−回答: |
ビジネスモデルの問題であり、職業的専門家という立場で協会から意見を言うことは適切ではないと考える。 |
−質問: |
研究大会の発表に応募したが却下された、理由を質問しても回答できないとのことであったが、選考について公表することはできないのか。また、研究大会にあわせて理事会を開催しているが、理事会の十分な時間がないのに役員だけが公費で行くのはおかしいのではないか。 |
−回答: |
ご意見があったことを持ち帰らせていただきたい。 |
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最後に、協会の透明性向上、説明責任を果たすことに対して要望意見があり、閉会となりました。 |