報告

6月13日:関西学院大学商学部開設60周年記念学術講演会

「会計士という仕事の魅力」

日本公認会計士協会近畿会 女性会計士委員会 伊加井 真弓

 
 女性会計士委員会が2月に出版した「女性会計士20人 人生の中間決算書」の贈呈をきっかけとして、このたび関西学院大学商学部にて、監査論の林教授の授業の一コマをいただき、公認会計士の仕事について講演する機会をいただきました。当初、気軽なお話をするものだと思っていましたが、なぜか商学部開設60周年記念の学術講演会ということになっていました。普段は机上でしか監査論を勉強していない学生さんに、実際の会計士の仕事とはどのようなものかをお伝えするということで、兵庫会の仲尾会長のご挨拶に引き続き、関学の卒業生のベテラン公認会計士4名が講師となり、90分間のリレースピーチをしました。
 
 宮口亜希さんは、会計監査という仕事について話された後、本の宣伝をされました。荒井憲一郎さんは、業務執行社員として監査報告書にサインをする重みについて話され、田辺彰子さんは、不正事例を紹介しました。長谷川太一さんは、パブリックセクターの業務をされている関係で、事業仕分けに参加したときのお話などをされました。
 当日は階段教室いっぱいに学生さんが座っておられ、大盛況でした。また、終了後には大学院生とランチをいただきながら、お話をする機会があり、親しく懇談することができました。
 後日、林教授からは、学生さんたちが監査という仕事に今まで以上に興味を持ったようだというコメントをいただき、成果のある講演会だったと思います。
 以下、講師の方々からいただいた感想です。
 
(荒井憲一郎さん)
 30数年ぶりに母校に戻り、非常に懐かしい気分の中で学生さんにお話をさせていただきました。私が簿記を習った教室の様子は当時と変わっていませんでしたが、大きく変わっていたのは女子学生の多さでした。30数年前は教室に数えるほどでしたが、先日の講演会では教室の半分程が女性で、監査法人における女性の増加の背景を改めて認識させられた思いでした。当日は監査業務における、業務執行社員として監査報告書を提出することの意味、社会的影響を私自身の経験をもとにお話しさせていただきました。大変熱心に聞いていただきました。後日、更に会計士への興味を持った学生が増えたというコメントをいただき、会計士のアピールができたのではないかと思っております。
 
(宮口亜希さん)
 今年の2月に女性会計士委員会が出版した『女性会計士20人 人生の中間決算書』のPRをどこかでしたいな、と思っていたところ、縁あって関学の商学部の授業の一コマを使って、講演をする機会をいただきました。久々の母校訪問にわくわくした気分で学校に向かったのですが、正門に立ててある自分の名前の入った立派な立て看板を見たとたん、一気に緊張感がヒートアップしました。最近はひと昔前と違い、商学部も女子学生が多く在籍しているとのことで教室でも華やかな女子学生が目立っていました。講演では、少しでも公認会計士の魅力が伝わって、この職業に興味を持ってくれることを願いながら話をさせていただきました。最後にちょこっとでしたが本のPRもできたので当初の目的も達成です!
 
(田辺彰子さん)
 今回、久しぶりに母校を訪れ、講演会に参加させていただく機会を頂戴しました。私が在学していたころと異なり、商学部でも受講生の半分近くが女性であり華やかな雰囲気であること、「公認会計士」を知らない受講生も多いとお聞きしていましたが、皆さんがとても真剣に聞いておられたことが印象的でした。
 また、仲尾兵庫会会長も含め、他の講演者の講演内容は大変興味深く、私にとっても有意義な時間を過ごさせていただきました。
 講演会後は、院生の方々との懇親会に参加させていただきましたが、会計士試験の受験生も多く、就職に関する質問が多かったように思います。受験生を増やすためには、魅力ある資格・職業であるとお伝えする以上に、就職問題の解決が重要だと改めて痛感しました。