特集

第45事業年度 第10回定例役員会 議事録(要約)

と き 平成23年3月28日(月)午後6時〜午後8時
ところ 近畿会事務局 会議室
出席者 出席者34名(役員数44名)
 
審議事項
第1号議案「第46事業年度事業計画に係る基本方針並びに重点施策について」(継続)
(提案者)会 長 小川 泰彦
提案者より、第46事業年度事業計画に係る基本方針並びに重点施策について、前回役員会に続いての継続審議であり文言等の変更はない、との経緯説明があり、審議に入った。
第46事業年度 事業計画(案)
〜 会計専門家の自覚と誇りを持って社会の健全な発展に寄与する 〜

T.基本方針

   我々は会計専門家としての自覚と誇りを持ち、あらゆる場で会計業務を充実・強化さ  
せる。また、独立性という特性を活かして、監査業務を盤石なものにし、保証業務を発
展・浸透させる。これらを通じて社会の健全な発展に寄与する。
   
U.重点施策
1. 本部の経営研究調査会・租税調査会等が過去に発表した成果を積極的に採り上げ、会員がより利用しやすくするために適切な検討・研究等を行う。
2. 国際財務報告基準(IFRS)導入に関するタイムリーな情報提供を行い、会員に対して、研修活動等を通じて適切な支援を行う。特に、中堅・中小監査事務所に対しては、本部と連携して、実効性のある施策を行えるようにする。
3. 各非営利法人の制度及び会計基準等の研究を踏まえて、非営利会計の発展、拡充のための施策を行うとともに、会計基準の統一化に向けた研究をする。
4. 地方公共団体の会計制度及び監査制度の今後のさらなる充実・発展に向けてより実践的な調査研究を進めるとともに、地方の目線を重視して積極的に情報発信をする。
5. 我々の日常活動そのものが広報活動であるとの認識を持ち、社会に広く理解されるように積極的に情報を発信する。
6. 職場の関係とは別に会員相互のネットワークを活用し、会員一人ひとりが会務に参画しやすくするための施策を行う。
7. 他の専門家団体等との交流を深め、会員の業務拡大を図る。また、京滋会及び兵庫会との連携を推進することで、会員の利便性を向上させる。
8. より魅力的な業界、協会、地域会になるための積極的な議論を展開し、特に喫緊の 課題については、タイムリーに意見集約を図り、本部等に適切な提言等を行う。
   
 
この提案については、以下のような意見・質疑応答があった。
松山監事: 公認会計士制度の改正に対する具体的施策を明記していただきたい。
小川会長: 今回の改正については、近畿会で議論をして意見を出すには時機を逸していると認識している。事業計画への反映、予算計上も必要ないと判断している。
松山監事: この改正は様々な問題を抱えていると思う。
第46事業年度の施策として、どのような問題があるのか、色々な角度から検討・議論する場を設けていただきたい。
小川会長: 制度改正についての議論をする必要はあると考えている。
 ただ、近畿会に該当する常置委員会はないので、議論をするとすれば特別委員会を設置することになろうが、(第46事業年度では)そこまでは計画していない。
南方幹事: 法改正はされるであろう。それならば、ネガティブな捉え方ではなく、「企業財務会計士制度」を受け入れる方向で、前向きな対応の議論が必要であると思う。
それには、現時点での議論は少し早いように思えるが如何か。
松山監事: 何故、今、議論しないで先延ばしするような必要があるのか。そのような遅い動きでは問題があると思う。
小川会長: 改正そのものの議論については、執行部としては消極的なスタンスである。
ただ、我々自身の制度にもかかわらず、常に受身の対応で、積極的に対案を示せなかった事は問題であったと認識しており、反省もしている。
その点について、反省を踏まえて議論することまで否定する訳ではない。
重点施策8に上げているとおり、そのような議論の場を持つことも有意義であると思う。その部分については、松山監事のご意見を採り入れたいと思っている。
安原幹事: 基本方針にある「これらを・・・・」は、どれを指しているのか。又、「あらゆる場」の意味についても確認させていただきたい。
小川会長: 「これら」とは、「あらゆる場で会計業務を充実・強化させる」と「監査業務を盤石なものにし、保証業務を発展・浸透させる」の二つを指している。
「あらゆる場」とは、(企業会計はもちろんであるが)企業会計以外に非営利、パブリックセクターなどの分野である。
そのような分野でも活躍出来るようにしないと業務分野は拡大していかない。企業会計以外に分野にも充実・発展させていきたいとの意味である。
松山監事: 改正そのものの議論をしないのであれば、近畿会会員に対して、その意志を明言して理由も明確にしていただきたい。
小川会長: 今回の改正に対しての議論には消極的である。
意見を表明したところで、法改正の動きは何ら変わらない。何かが変わるとの確証があってこそ、近畿会の事業として動くべきものであろう。
安原幹事: 会長のご発言は、今回の改正を否定的に捉えているニュアンスが感じられる。今回の改正を前向きに捉えられないのか。
小川会長: 前向きに考えたいが、考えにくい状況との認識である。
遠藤副会長:若手会計士委員会では、「今回の改正がどのようなものであれば良かったのか」と勉強会を開くなど、前向きに検討している。
小川会長: 金融庁案に対して、協会としての統一的見解を出せず、又、対案を示せなかったのが大きな問題点であったと理解している。
我々の制度については、我々自身が常に「あるべき論」を検討・議論していかなければならないと考えている。
その意味からも、重点施策8の項目として議論していきたいと考えている。
野邊幹事(非営利会計委員長):
  重点施策3に「・・・・会計基準の統一に向けた研究をする。」とあるが、当委員会の事業計画では、会計基準の統一と連動させるような事は考えていない。重点施策と各部委員会の事業計画との整合性は図られているのか。
小川会長:その部分については、「非営利法人統一会計基準特別委員会」を立ち上げており、統一したものを作成出来ないか検討していくことになる。
中西本部理事:
  重点施策1にもあるが、本部調査会・専門委員会の成果物は、大いに有効活用すべきである。
重点施策3と4は、それぞれの制度改正に繋がっていくものである。
ただ、本部を動かさないと実現化はしない。監督省庁・官庁とのパイプやコネクションも必要となるし、ロビー活動も含めて、どのように提言していくのか、との問題もある。残念ながら、本部との連携がないと限界があるとの現実は否めない。
重点施策8については、今回の法改正への対応も含まれると云うことであれば、それでかまわないが、どこで(どの委員会で)活動をすることになるのか。
あと、東日本大震災への対応を重点施策に反映させてみてはどうか。近畿会には阪神・淡路大震災時の経験がある。義援金などに対するディスクロジャー支援との観点から社会貢献出来ると思う。
近畿会の部・委員会には、積極的にやる気のある方が入っていると思う。それだけにモチベーションの維持が必要であろう。
どの委員会で、いつまでに、どのような方向性を持って活動するのか。それぞれの重点施策と委員会活動をリンクさせる必要がある。執行部として、ガイドライン的なものを出すべきではないか。
蔵口副会長:
  重点施策1の前段は、前年度(第45事業年度)と同じである。
現執行部になって学校・CSR委員会を立ち上げている。3月14日には経営研究調査会の成果物を取り上げて、CSR関係セミナーを開催した。
次年度は、より積極的に活用して開催致したい。
小川会長: 現執行部2年目の事業計画なので、部委員長等の方には、重点施策のどれが自分の部委員会に該当するのか、ご承知していただいていると思う。
新たな事業等については、2月役員会で説明させていただいた。
震災対応については、本部でプロジェクトチームを立ち上げる予定であり、近畿会で過去の震災時支援の対応に携わった方に、その構成員になっていただくことで支援することになる。
さらに、必要に応じて、社会・公会計委員会等によって後方支援していただくことになると思う。
 
以上のような経緯で審議の結果、原案どおりに承認された。
 
第2号議案
「近畿会就業規程及び給与規程並びに退職給与規程の一部改正について」
(提案者)総務部長 増田 明彦
 提案者より、近畿会就業規程、同給与規程、同退職給与規程について一部改正致したい。これは、それぞれに規定・条文の整備を行って体系的な整理を図るものである、との提案説明があり、既に社会保険労務士に内容を確認していただいている、との補足説明があった。
 引き続いて、配付資料に基づいて詳細な説明があり、審議に入った。
 
この提案については、以下のような意見・質疑応答があった。
安原幹事: 給与規程の改正の考え方を確認したい。
現行は職務遂行能力の考え方、改正案は業績給若しくは職務給と読めるが如何か。
増田総務部長: そこまでの厳密な考え方はしていない。
安原幹事: 現行規程の考え方をベースにするのであれば、「勤務成績、職務遂行能力に応じて」とするべきではないか。
増田総務部長: 検討させていただきたい。
 
小川会長: 文言修正については、会長一任とさせていただきたい。
堀 幹事: 改正案に記載されている各種別表は、規程そのものではないので審議対象にはならないとの理解でいいのか。
小川会長: 給与決定の仕組みを審議していただくものである。別表等は運用上のものとご理解いただきたい。
中西本部理事: 給与体系としてのスタンスが明確ではないように思える。
具体的数字、別表等のテーブルを出さないと審議出来ないのではないか。
もし、本部の給与規程が能力給的・職能給的なものにシフトしているのであれば、地域会も同様に変えていく必要もあろう。
谷口監事: 従業員10人未満のいわば零細企業でどうか、との観点で考える必要があろう。
能力給云々などは実情にそぐわないのではないか。
小川会長: この改正案は、現行規程よりも客観性・公正性・透明性を持たせた形にしようとの趣旨で改正したものである。
現行の社会情勢を反映し、職員がよりモチベーションを維持していけるかを意図して改正させていただいた次第である。
   
以上のような経緯で字句修正等については会長一任の上で、審議の結果、原案どおりに承認された。
 
第3号議案
「就業多様化対応委員会副委員長の委嘱について」
(提案者)担当副会長 田  篤
 提案者より、当委員会で企業内会計士ネットワーク(=NW)を構築する上で、企業内会計士の置かれている立場やNWを構築・維持運営するために必要事項を理解している者が必要であり、企業内会計士という立場で企業内会計士ネットワーク小委員会小委員長に就任していただいている清水会員に、副委員長という立場での更なる活躍を期待したい、との提案説明があり、審議に入った。


清 水 敬 輔

 この提案については、審議の結果、原案どおりに承認された。
 
第4号議案「事務局職員の永年勤続表彰について」
(提案者)総務部長 増田明彦
 提案者より、近畿会事務局の下記職員について、永年勤続に該当するので「日本公認会計士協会近畿会就業規程」の第36条第四号により表彰することとし、第37条により賞状の授与並びに記念品を贈呈することと致したいとの提案説明があり、審議に入った。

(表彰者) (勤続年数) (記念品額) (採用年月日)
古岡 典子 10年  2万円相当品 平成12年5月1日
 
この提案については、審議の結果、原案どおりに承認された。
引き続き、小川会長から古岡職員に賞状及び記念品の授与があり、古岡職員よりお礼の挨拶があった。
 
協議事項
第1号議案「関東東北大震災への支援等について」
(提案者)会 長 小川 泰彦
 提案者より、近畿会では既に義援金の募集をしているところであり、過去の阪神・淡路大震災等において、義援金に対するディスクロジャーとの観点から貢献支援に携わった方々に、本部PTに入っていただくような対応をさせていただいている。
  ただ、その他にも支援活動があると考えており、ご意見をいただきたく上程させていただいた、との提案説明があり、協議に入った。
 
 この提案については、今回の義援金の性質及び意図、義援金の募集手続に係る不備、寄附における公共性の意味、近畿会独自の支援などについて質疑応答があり、協議を終了した。
 
報告事項
第1号 会長報告
(報告者)会 長 小川 泰彦
 報告者から、書面(配付資料)による会長活動報告があり、今月のトピックスとして、以下のとおり報告があった。
 今回の大震災翌日の米ニューヨーク・タイムズ紙のニコラス・クリストフ氏のコラムを読んで、日本人に生まれたことを誇りに思った。
 ニコラス・クリストフ氏は、阪神・淡路大震災時に同紙の東京支局長を勤めており、震災時の日本人の秩序・礼儀正しさ、我慢・不屈の精神に感動し、戦後復興、バブル崩壊を乗り越えたられた理由をそこに見いだしている。今回の震災においても、世界はその素晴らしさを目の当たりにするであろうと賞賛している。
 日本は立ち直らなければならない。そのためにも西日本、特に我々、関西の人間が頑張らないといけないと強く感じた次第である。
 
第2号 総務部報告
(報告者)総務部長 増田 明彦 
 報告者より、以下のとおり報告があった。
1.近畿会公開役員会・会務報告会の開催結果について
(日 時)平成23年2月19日(土)13:00〜18:00
  @公開役員会     13:00〜14:50
  A近畿会会務報告会  15:00〜15:45             
  B本部会務報告会   16:00〜18:00
(場 所) 近畿会研修室
(テーマ) @「第45事業年度 第9回定例役員会」
  A「第45事業年度事業実施状況及び事業実施予定」
  B「最近の公認会計士業界を取り巻く課題について」
(出席者)  @ 85名
  A 90名                  
  B126名(近畿会96名、京滋会13名、兵庫会17名)
2.近畿財務局と関西地区三会との意見交換会の開催結果について
  (日 時) 平成23年2月24日(木)11:00〜13:00
  (場 所) KKRホテル大阪 2階「琴」
  (テーマ) 「公認会計士を巡る最近の動向」など
  (出席者) 19名(近畿財務局6名、近畿会8名、京滋会3名、兵庫会2名)
3.五士業合同協議会
  (日 時) 平成23年3月7日(月)17:00〜18:30
  (場 所) 大阪弁護士会館2階
  (テーマ) 「各士業の状況、各士業における業務拡大」など
  (出席者) 36名(近畿会7名、大阪弁護士会12名大阪府不動産鑑定士協会9名、日本弁理士会近畿支部2名、
 大阪土地家屋調査士会6名)
 
第3号 会報部報告
(報告者)会報部長 古野 康和 
  報告者より、「税理士法改正に関するアンケート(案)」の実施について、その趣旨、実施方法(近畿C.P.A.ニュースに同封、メール配信)、実施時期(5月下旬から6月上旬予定)の報告説明があった。
 
第4号 研究・CPE研修部報告
(報告者)研究・CPE研修部長 堀  亮三
  報告者より、主に書面(配付資料)により、以下のとおり報告があった。
1. CPE協議会会議等の実施結果について
2. 「新人特別研修会」(3月7日〜11日)の実施結果について⇒参加者44名
3. CPE履修促進状況の発送について
4. CPE研修の実施結果・今後の研修計画について
別途資料「研究・CPE研修部報告」により報告。
5. 震災の影響により中止となった研修会
別途資料「研究・CPE研修部報告」により報告。
 
第5号 会員業務部報告
(報告者)会員業務部長 百々 季仁
 報告者より、以下のとおり報告があった。
1. 大阪府営枚方田ノ口住宅民活プロジェクト総合評価委員会委員候補者の推薦について
  ・被推薦者 辰巳 八栄子 会員
2. 「大阪府警察待機宿舎整備手法検討業務」委託候補者選定委員会委員候補者の推薦について
  ・被推薦者 紙谷  将 会員
3. 市立堺病院後利用事業者選定委員会委員の推薦について
  ・被推薦者 本川 清子 会員
4. 緊急雇用創出基金事業「障がいのある生徒の雇用実現マッチング委託事業」委託候補者選定委員会委員候補者の推薦について
  ・被推薦者 吉(※旧字/下の方が長い)永 徳好 会員
5. 大阪広域水道企業団における監査委員候補者の推薦について
  ・被推薦者 上西 克尚 会員  坪内  隆 会員
6. 社団法人大阪市防火管理協会における監事候補者の推薦について
  ・被推薦者 長井  実 会員
7. 八尾市包括外部監査人候補者の推薦について
  ・被推薦者 
世羅  徹 会員  野呂 貴生 会員  林 紀美代 会員
藤本 勝美 会員  松井年志子 会員
8. 公認会計士の推薦(関西国際空港全体構想促進協議会の会計指導)について
  ・被推薦者 井関 新吾 会員
9. 公認会計士の推薦(岬町多奈川地区整備促進協議会の会計指導)について
  ・被推薦者 井関 新吾 会員
  →8と9については、推薦元の大阪府から同一人の推薦希望があったものである。
10. 大阪府中小企業新事業活動促進法承認等審査会に係る審査委員の推薦(再任)について
  ・被推薦者 長友 滋尊 会員
 
 
第6号 広報・事業部報告
(報告者) 広報・事業部長 安原  徹
報告者より、以下のとおり報告があった。
1. 「ハロー!会計」の実施結果について
  (日 時)平成23年3月9日(水)13:15〜15:15
  (場 所)明星中学校 
  (参加者)2年生:278名(6クラス)
2. 広報・事業部セミナーの実施結果について
  (日 時)平成23年3月28日(月)14:00〜16:30
  (場 所)近畿会研修室
  (テーマ)「中国現地企業の税務問題について」
  (参加者)74名(一般企業:32名、会員等:42名)
 
第7号 厚生部報告
(報告者) 厚生部長 南方 得男
報告者より、以下のとおり報告があった。
1. 春休み日帰りファミリーツアー(3月19日/小豆島)の結果について
  ⇒参加者53名(内、近畿会46名)
2. 三会共催・プロアマ交流テニス大会(3月20日/江坂テニスセンター)の結果について
  ⇒参加者33名(内、近畿会27名)
 
第8号 監査会計委員会報告
(報告者)監査会計委員会委員長 廣田 壽俊
  報告者より、「セグメント情報事例分析」について、配付資料に基づいて報告があった。
 
第9号 非営利会計委員会報告
(報告者)非営利会計委員会委員長 野邊 義郎
  報告者より、「医療法人財務分析に関する報告書」について、配付資料に基づいて報告があった。
 
第10号 社会・公会計委員会報告
(報告者)社会・公会計委員会委員長 藤本 勝美
  報告者より、社会・公会計委員会研修会(三会共催)の開催結果について、以下のとおり、報告があった。
(日 時) 平成23年3月22日(火)13:00〜16:00
(会 場) 近畿会研修室
(テーマ) 「シリーズ地方自治体監査研修〜来るべき地方自治体監査制度に向けて」
(出席者) 93名