報告

大丈夫ですか?あなたの情報セキュリティ(第1回)

IT委員会委員長 我那覇 篤司

 公認会計士の業務では、多くのクライアントの重要な情報を扱っており、それぞれの公認会計士が安易に重要な情報を漏洩することは、公認会計士制度そのものへの信頼を揺るがすものになるため、従前から情報管理の重要性は訴えられていました。
 近年、IT技術の進歩、個人情報保護法の施行、ウィルス感染の広まり、情報漏洩事故の発生など改めて情報管理の重要性が認識されることになりました。

 そこで、公認会計士業界としても、重要な情報を扱っている現状を踏まえ、何らかの規範性を持たせたルールを設けて、遵守を求めることが必要との判断に至った背景から、IT委員会報告第4号「業務上取り扱う電子データの漏洩を防ぐセキュリティの指針」及びIT委員会研究報告第34号「IT委員会報告第4号「業務上取り扱う電子データの漏洩を防ぐセキュリティの指針」Q&A」が平成20年1月に公表され、公認会計士が遵守すべき情報セキュリティのポイントが明記されました。
 さらに、平成22年3月19日に、IT委員会報告第4号「公認会計士業務における情報セキュリティの指針」、IT委員会研究報告第34号「IT委員会報告第4号「公認会計士業務における情報セキュリティの指針」Q&A」として改正され、改めて情報セキュリティの重要性が強調されたところです。
 当報告は、監査業務に限ったものでもなく、事務所の規模によるものでもなく、すべての公認会計士が遵守すべき重要な事項になり、違反した場合は会則違反となります。また、監査を行っている事務所では、品質管理レビューの対象項目にもなります。
 近畿会のIT委員会としても、当C.P.A.ニュースにて、数回にわけて、チェックポイント形式で、重要な注意ポイントを啓蒙できればと考えております。
「当たり前」のことを記載していますが、今一度、ご一読ください。
 第1回として、紙媒体のセキュリティ対策のチェックポイントを示します。
 近年は電子データやパソコンの情報セキュリティが着目されていますが、改正IT委員会報告第4号において、紙媒体の情報セキュリティについても強調されたところです。
 以下のチェックポイントに一つでも該当する場合は、情報漏洩のリスクは高まります。
 ご自身の行動を見直してみてください。