特集

近畿会副会長退任のご挨拶

副会長 小山謙司

 平成22年6月21日の近畿会定時総会をもって近畿会副会長を退任することとなりました。3年間の会務を何とか果たすことができたのも会員、準会員各位のご支援、ご協力の賜物でありますし、中務会長はじめ副会長、幹事、監事の皆様や近畿会事務局の局長、職員の方々の熱いサポートのお陰であったと感謝しております。
 3年間を振り返ってみますと、副会長就任前からまず「第17回アジア・太平洋会計士会議」すなわちCAPA大阪大会の準備作業に追われることとなりました。私の担当は財務小委員会委員長でしたが、佐伯剛CAPA組織委員会委員長から「決して赤字は出さないように」との厳命を受けていましたので、「収入予算」と「支出予算」を見比べながら、何とか最終的には2百万円ほどの黒字でクロージングすることができ、ほっとしたことが思い出深いこととなっています。もちろん平成19年10月3日〜5日のCAPA大会期間中には皇太子殿下のご臨席を賜り、盛会裏に行われたことが私の会計士人生の大きな出来事の一つになったことは申すまでもありません。
 さて、近畿会副会長としていくつかの部・委員会の担当をさせていただきました。まず「会報部」ですが、ここは会報部長の高(はしごだか)田さんが会報部員をうまくリードしてくれましたので、私はほとんど横で見ているだけでした。会報部の主たる活動は近畿C.P.A.ニュースの発行ですが、その最もシンドイところは毎月のネタ集めです。高(はしごだか)田部長が予め年間を通じて部員各位の役割分担を決めていたので効率的な運営ができました。紙面のカラー化により見栄えがよくなったことや印刷業者の見直しにより費用削減等の効果を挙げることができましたが、何と言っても3年間一度も休刊することなく近畿C.P.A.ニュースを発行できたのは最大の喜びであります。
 次に「広報・事業部」ですが、この部は旧来の広報部と事業部が合体したものであり、活動内容は幅広いものになっています。野村部長はじめ部員各位に大活躍してもらいましたので、そのいくつかをご紹介したいと思います。まず7月6日の「公認会計士の日」での広報活動であります。公認会計士の業務内容を世間一般に幅広く知っていただき、会計士業界の発展に寄与できればとの願いの下に活動しましたが、新聞広告等での多額の予算消化にもかかわらず、その成果の測定は難しいものがありました。また「ハロー会計」で小学生、中学生を対象に公認会計士のPRをしましたが、いずれにせよ、広報活動は短兵急には効果発現が見えにくいので部員各位と効果的な施策になるように何度も協議を重ねたことが印象に残っています。もうひとつの事業部ですが、これは外部向けの有料セミナー実施が主たる活動でした。近畿会の会務の中で唯一収益性を問われる事業でありましたので、収支がマイナスにならないように苦慮しました。時宜にかなったセミナーを実施しようということで、「内部統制」や「国際会計基準」をテーマに大盛況の時もありましたが、参加者が少ない時もあり、集客の難しさを痛感した事業でした。
 次に「IT委員会」の活動についてご紹介させていただきます。夷谷IT委員長はじめIT委員メンバーはその道の専門家の方ばかりでした。会合においても私の理解できないIT専門用語が飛び交い、担当副会長としてはお恥ずかしい限りではありますが、委員の方の積極的な活動によりPCスキルアップの各種研修会やIT委員会報告の研修会を開催することができました。紙面をお借りして各委員の方には御礼申し上げたいと思います。
 この他近畿会副会長としては60周年記念事業講演会の企画運営を担当させていただきました。平成20年9月8日に中之島中央公会堂に慶応義塾大学経済学部の竹中教授を講師にお招きし、関西経済活性化のためのお話をしていただきました。広報活動の一環として実施しましたが、会場が満員になるほどの盛況でありました。当日は司会進行役を担当し、随分と緊張しましたが、日常業務ではありえない体験ができ、講演会終了後は疲労感と充実感を覚えたことを記憶しております。
 さて、近畿会副会長就任の際には「近畿会をより身近な存在に」ということを個人的テーマに掲げ、近畿C.P.A.ニュースの発行、各種広報活動、研修会の開催等を行ってまいりました。必ずしも充分な結果が残せたとは思えませんが、ハロー会計等における若手会計士の参画や士補会(現準会員会)との交流など、新しい会務の担い手が育ってきていることは実感できましたし、彼らは近畿会をより身近に感じてくれるようになったと信じております。最後になりましたが、会員、準会員の諸先生方には3年間温かく見守っていただき誠にありがとうございました。心より御礼を申し上げ、私の退任のご挨拶とさせていただきます。