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一男四女の扶養家族

 石橋 正紀

 
現在、犬1匹、ブタ4匹がいます。

 犬はランドシアという種類で6歳、体重は80キロくらいあります。名前は「ココ」、由来は「ココシャネル」でなく「ココ掘れワンワン」です。ブタはいわゆるミニブタといわれる種類で、5歳(人間換算40歳)で40キロくらいの「キミ」、1歳(人間換算15歳)の「シン」「ワカ」の2匹がそれぞれ7〜8キロ、9ヶ月の「ポー」が5〜6キロくらいです。犬はオスですがブタはすべてメスです。ブタの先祖はイノシシですが、以前いたブタのオスは先祖帰りでイノシシが出て、気が荒く、長いキバが生え、私の脛はいつも傷だらけになっていたので今はすべてメスにしています。
 そもそもブタを飼いだしたのは、家内が25年ほど前にブタを飼っている夢を見て、急にブタを飼いたいと言い出したのですが、当時は1匹200万円位だったので諦めていました。しかし、だんだん価格が下がってきて15年くらい前に初代を買った時は30万円位、現在は10万円位になりましたが、まだ、一般のペットショップではなかなか手に入らない状況です。

 ブタを飼っているというと聞いた人の反応は、まず、第一声は多分冗談を込めてでしょうが、「食べるん?」その次は「ブタはきれい好き」というのが大半です。なぜ、「きれい好き」が多くの人の共通理解になったのか不明ですが、確かにブタは大、小便の場所は決めており、決して自分の小屋の中ではしません。ブタは太っているものの代名詞になるほど食べたものがすぐ身に付く体質ですが、我が家では健康のためにダイエットをさせており、エサは一番安物の脂分の少ない乾燥ドッグフードを中心にウサギのエサや缶詰フード等を混ぜており、消費量は犬も含め月に100キロくらいです。多いように思うかもしれませんが、これでも1日一食で、量はずいぶん抑えています。

 

 
  一口にブタといっても性格はいろいろで、キミは動くのも面倒くさい中年おばさん、ワカは色気たっぷりですぐ抱きついてくるし、シンは頭がよく飼い主にうまく取り入るタイプ、ポーはいつもギーギー怒鳴っているイラチです。そして、それを全部取りまとめて、おっとりと面倒見ている頼れるお父さんが犬のココという取り合わせです。ココは自分の周りが全部ブタなので、自分のことをブタと思っているようです。
  ブタや犬はそれぞれ我が家に来た時期が異なるので、大きさも異なり、また、動物の世界では新参者はいじめにあったりするので、同時に来たシン、ワカは1つの小屋に同居ですが、その他はそれぞれ自分の小屋があります。暑いのは平気で、夏でも太陽の下で平気で寝ていますが寒いのには弱いので、冬はそれぞれの小屋にペットヒーターとタイマーを取り付け、夜になるとヒーターが入るようにセットしています。夏は同じタイマーを利用し、暑さに弱い犬のために昼には大型扇風機が回るようにしていますが、これらは私が毎年、試行錯誤で改良し完成させたものです。
 犬やブタは皆、仲良しで雨でない日は毎日、何時間か外で遊び、家内からおやつとして大好きなパンや野菜や雑草、タラや柿の葉っぱをもらって食べています。犬も自分はブタだと思っているので、一緒に同じものを喜んで食べています。動物たちは充実した設備の庭付き一戸建て、食事付き、おやつ付き、ローンなしの優雅な生活を送っていますが、私はこの扶養家族を養うために一所懸命に働いています。