特集2
国際委員会 

中間活動報告

 国際委員会 委員長  谷口誓一

 私が近畿会国際委員会委員長を拝命してから1年と半年が経過致しました。当期の国際委員会の活動の中心は平成20年12月12日に韓国公認会計士協会釜山支会を訪問し、意見交換会を実施したことですが、当初提出させて頂きました事業計画に沿って、国際委員会の平成20年4月から平成21年2月までの事業実施状況につきまして報告させて頂きます。
 1.他国の会計士団体との交流・意見交換
(1)中国(上海市注冊会計師協会)
  上海市注冊会計師協会との共同セミナーを日本で開催するための交渉を進めてきましたが、先方の事情により、開催が困難な状況となりました。同協会とは、今後も共同セミナーの日本での開催のための交渉を継続する予定です。
(2)韓国(韓国公認会計士協会釜山支会)
    平成20年12月12日に韓国公認会計士協会釜山支会を訪問し、意見交換会を実施しました。同会への訪問結果報告につきましては、近畿CPAニュース2月号への寄稿を行いました。また、平成21年2月17日開催の大阪弁護士会との共同セミナーにおいても許韓国部部長による結果報告会を実施しました。
 
2.国内の関係諸団体との連携
 大阪弁護士会の国際委員会との共同主催による研修会の開催に向けて、大阪弁護士会国際委員会との意見調整を行いました。 昨年、一昨年と2年連続「中国」が共同セミナーのテーマになっていましたが、今年は、近畿会国際委員会が韓国公認会計士協会釜山支会を訪問し、意見交換会を実施したこともあって、「韓国」を共同セミナーのテーマとさせて頂きました。平成20年2月17日に、韓国の会社法(大阪弁護士会担当)、韓国の会計・監査・税務(近畿会担当)をテーマとして共同セミナーを近畿会研修室で開催しました。会計士と弁護士が同じ机で学ぶ当該セミナーも今年で4回目となり、今後も続けていきたいと思っております。
 
3.会員向け活動
(1)会計・監査の国際的動向に関する会員向けセミナーの開催
  平成21年2月10日に、板野さん(アーティザン税理士法人所属)に講師を依頼し、「FIN48の制度概要と実務上の留意点」についてのセミナーを開催しました。当セミナーでは米国における法人税の会計処理について説明がなされ、日本の会計・税務制度にはない考え方について学びました。
(2)その他
   平成20年4月10日開催のASBJ研修につき協賛を行いました。また、今後は国際財務報告基準、国際監査基準の会員向け勉強会(基礎編)の実施実現に向けての検討を行う予定です。
 4.最後に

  当初計画していた活動すべてを事業年度末までに行うことは難しい状況でありますが、今後とも近畿会会員の皆様に役立つような活動を企画し、実行していきたいと思っています。皆様のご理解とご支援のほどよろしくお願い致します。

 
経営委員会 

中間活動報告

 経営委員会 委員長  百々季仁

1. 非財務情報のチェックリストの改善
   平成18年10月に公表した「非財務情報(知的資産経営)のチェックリスト」を金融機関等へのヒアリングをもとに当委員会で見直し作業を進めてきましたが、平成20年10月にリニューアル版をリリースしました。近畿会のホームページにもアップされていますので、ぜひご覧下さい。
  当チェックリストの公表後、各機関(金融機関、経済産業省、中小企業基盤整備機構、銀行協会等)からご好評いただいており、今後、各機関においてセミナー等の依頼を受けております。
  また、今後は、当チェックリストの使い勝手をさらに向上するための取組として、チェックリストの説明書(チェックリストの質問がどのようなことを意図しているのか、チェックリストの質問事項について良い結果を出すためにはどのようにしたら良いのかを簡単に説明したもの)を公表する予定です。
   
  2.事業再生業務への取組み
   これまでも、大阪府中小企業再生支援協議会の事業に会員の紹介等を通じて協力してきました。
 今後は、さらに同協会との連携を深め、公認会計士が再生支援協議会事業に関与し、活躍していくために問題となっている事項を明確化し、同協会に提言するなどの取組を行っていく予定です。
  また、再生現場を経験された会員の皆様にご協力いただき、経営委員会内で勉強会を行い、教科書的なことではなく、実際に再生現場で問題となっていることを共有しつつ、解決策をディスカッションできるような場を設けていきたいと考えております。
   
 3.環境管理会計の普及
   環境問題についても、今後、公認会計士が活躍する場面は、さらに広がっていくものと考えています。ただ、現在の状況では、環境会計の内容やどのような場面で公認会計士が貢献できるのかが、普及されていないのが実情だと思います。
 そのような状況を変えていくために、これまでも一般事業会社向け・会員向けのセミナーを年に1〜2会程度開催してきました。 普及するためには、継続することが非常に重要だと考えておりますので、今後も定期的にセミナーを開催していく予定です。
   
4. バイオビジネス
   関西バイオビジネス研究会等の外部団体との交流を深めるとともに過去のバイオビジネスの研究を行いました。
 
法務会計委員会 

中間活動報告

法務会計委員会 委員長  多田滋和

 平成20年度の法務会計委員会の活動状況についてお知らせします。
 近畿CPAニュースに記載していた2項目の活動方針について以下のような状況です。
1.   年1回程度講師を募って法務会計関連を議題とする研修会については、平成21年1月26日に証券アナリストの中道規雄氏を講師に「知的財産権−価値評価を主体として」のテーマで実施しました。会員49名の参加がありました。また、委員による研修会では平成21年1月より3回から4回の予定で池上しのぶ会員を講師に「会社計算規則と企業結合会計に関連する具体事例の検証」のテーマで実施しています。
2.  前年度に引き続き大阪弁護士会との共同研究を行っている企業防衛研究会、事業承継研究会については、企業防衛研究会は1〜2ヶ月に1度の割合で共同勉強会を実施しています。税制税務委員会に相乗りさせていただいている事業承継研究会については、平成20年11月4日に「中小企業における事業承継研修会−具体的事例から註所いう企業の事業承継問題を考える」とのテーマで大阪弁護士会館でセミナーを開催し、弁護士、公認会計士会員289名の参加がありました。

  また、以前に近畿会にて民事再生法に関する3つの書式を発表し近畿会HPに掲載されているものの見直しを行いました。会社法の改正に対応した科目表示に、税制改正に伴い青色欠損金の有効期間を5年から7年にといった改訂を行い、改訂版の事業計画案参考書式及び財産評定参考書式を法務会計委員会資料ダウンロードとして掲載しました。 今後につきましては、知的財産権に関する実務についてもできれば大阪弁護士会との共同研究を進めていければと思っています。 法務会計に興味のある会員の皆さんの積極的な参加をお待ちしております。

 
女性会計士委員会

中間活動報告

女性会計士委員会 委員長  栗原貴子

 女性会計士委員会では今年11月、会計士補会との共催で、公認会計士で、経済評論家としても広く活躍しておられる勝間和代氏を近畿会にお招きして講演会を実施しました。
 当日は女性会計士委員会としては前代未聞の150名を超える参加申し込みがあり、普段はなかなか近畿会の行事で見かけない若い人達もたくさん参加してくれたことが、何より意義が大きかったと嬉しく思っています。
  9月にも、民間企業で仕事と家庭を両立しながら管理職として働く女性や、監査法人の人事担当者に話を聞く企画を実施し、有意義な研修会となりました。
 振り返ってみると今年の女性会計士委員会のテーマは、公認会計士という資格、肩書きを持つ私達女性会計士が、いかにすればその資格、キャリアを充分に活かしながら、うまくバランスをとって、自分の人生の幸福を追求していけるのか、ということであったように思います。
 いやむしろそれは、この委員会にとっては永遠のテーマなのかもしれませんが。

 
税制・税務委員会

 中間活動報告 

税制・税務委員会 委員長  安原 徹

 平成20年度税制税務委員会の活動の概要を報告します。
  昨年度は大阪弁護士会との共同で進めてきた事業承継の調査研究を発表するシンポジウムを開催しました。11月4日大阪弁護士会館で300数十名の参加を得て成功裡に終えることができました。弁護士会とは1年以上毎月共同研究会を実施して、実際の承継事例をもとに税の観点(主に株価の引下げ)、会社法・民法の観点からディスカッションを繰り返し、概ね一定の方向性についてコンセンサスが得られたよう感じています。即ち、事業承継問題とは何かについては次のように捉えています。
 「わが国の中堅・中小会社のオーナー経営者の大部分は、ご子息等の親族または役員・従業員といった第三者から次代の後継者を決定し、事業を承継させているのが現状であり、このような事業経営を、いつ、誰に、どのように承継させていくかを考えることが「事業承継」の問題の中心。
@ 「いつ」については、オーナー経営者の「生前に」というのが原則。
A 「誰に」については、以前は親族間の承継が大半だったが、近時は親族以外の役員・従業員に承継させるケース、更に、会社自体を売却(M&A)して事業のみを存続承継させるケースも増えつつある(中小企業白書によると売上10億〜50億円規模の会社の約半数が親族外承継とのこと)。
B このような現状を踏まえて「どのように」承継するのかを考えるのが我々の腕の見せ所。適切な者に「経営権を承継」させることと、経営者が所有する株式の承継、即ち、「財産権の承継」という2つの側面からの検討が必要です(通常はこの2つは一体なのですが第三者承継の場合にはしばしば異なることがある)。」
    このような問題意識のもと、実際の承継事例を毎回取り上げて多方面から検討を繰り返しました。その結果、会計士・税理士の専門分野である株価引き下げについては大体次のような線で落ち着くように思います。
 税務上の評価方法を純資産価額から類似業種比準価額にシフトする(純資産価額と類似業種比準価額のミックスの場合にはできるだけ類似の割合を上げるよう工夫する)
その上で類似業種比準価額を下げる (場合によっては純資産価額が類似業種比準価額よりも低いこともあるが、通常は土地の含み益等で純資産価額が高くなっていることが多い。また、類似業種比準価額は主に利益に連動するので、それを下げる工夫をしやすいといった特色がある)。

  弁護士の分野では、会社法の遵守(特に親族間で遺産をめぐって揉め事が生じる場合には必須)、遺産分割をめぐる法的処理、遺留分に関する紛争を未然に防止する施策等が重要です。
 また、最近ようやく法案が成立したいわゆる「80%納税猶予制度」についても議論しましたが、納税猶予のMAXが株式の80%の3分の2で、残り約半分については依然対策が必要であること、将来事業を売却、M&A等する機会が事実上封じられてしまうこと(つまり、近時増加している第三者には適用されない)から、使い勝手が悪いなあというのが印象です。
 更に、金融機関が持ち込む承継プランがどれも同じようなパターンで同じような問題を孕んでいるといったことも委員会の皆様のご協力で判明し、顧問先にどのようなアドバイスをすべきか等検討したことも大変有意義でした。
  税制税務委員会では、21年度も引き続き大阪弁護士会と共同で事業承継問題を取り上げます。皆様の積極的なご参加を期待しています。
 この他に11月に東京大学法学部の中里実教授をお迎えしてCPE研修会を開催したことも特筆すべき事由です。テーマが「租税争訟について」で、近時大規模弁護士法人が相次いで訴訟で勝っているのに、税理士・会計士が主導する訴訟でなぜ勝訴が得られにくいかという実務的な側面を分かりやすく話していただきました。「税法・通達で争ったら負け。事実認定と民商法の世界に持ち込むべき」とか「餅は餅屋に」といったお話は目から鱗で、大変参考になりました。
 今年度も少なくとも2回はCPE研修会を開催します。ご期待ください。

 
監査会計委員会 

中間活動報告

監査会計委員会 委員長  白井 弘

1.はじめに
   平成19年度の監査会計委員会の活動は、CAPA大阪大会の準備で10月上旬までは活動が停止していた状態であったが、平成20年度は、4月上旬の監査事例研修会を皮切りに積極的に活動を実施した。
  従来の継続的な活動である、企業財務研究会での発表、監査役協会関西支部との共同研究会及び会員向けの活動は監査事例研修会の開催に加えて、平成20年度は会員向けの研修の充実に向けて、セミナーの開催回数を増加させることを基本方針とした。
 2.企業財務研究会での活動について
   10月中旬に「四半期報告書の事例分析について」のテーマ選定を決定して以降、12月上旬まで小委員会を何度か開催し、12月26日に最終の資料の校正を整えて、1月13日に最終の発表資料を完成させた。
  1月20日に近畿財務局において、近畿会が当番会となって、「四半期報告書の事例分析について」その成果を発表した。今後、訂正報告書をいかに少なくできるのか?そのためにはどのような対応をする必要があるのか?監査会計委員会でも継続して協議していく方針であり、その結果を受けて、四半期報告書の作成上の留意点について、会員及び近畿財務局管内の上場会社向けにセミナーを6月上旬頃に企画して行きたいと考えている。
3.監査役協会関西支部との共同研究会
    監査役協会とは、委員の交代の懇親会を7月1日に開催し、11月12日の第二回目の研究会に向けてテーマ選定を完了させた段階である。第三回目の研究会は平成21年2月19日に実施し、上記の企業財務研究会で発表したテーマについて再度説明した。    
内部統制監査及び四半期財務諸表のレビュー制度導入後の双方の連携のテーマに関しては、その成果物が既に公表されているため、それ以外のテーマについて双方の連携が図られるような共同研究会にして行きたいと考えている。
 4. 会員向けの研修会の実施状況
  会員向けの研修会は別表のとおりである。

 
 
社会・公会計委員会 

中間活動報告

社会・公会計委員会 委員長  牧野康幸

 

 私は、昨年度から社会・公会計委員会の委員長を務めさせていただいており、当事業年度が2年目になります。当委員会は、過去において@地方公共団体包括外部監査、A行政評価・情報公開、B独立行政法人の三つの分野に分かれて活動してきたところ、少数の委員の力の分散を避け、また、公的分野における最近の動きが三つの分野に横断的に関係することなどから、今年度も昨年度に引き続き、小委員会を統合して一つの委員会として活動を行ってきました。
 公的制度・公会計の分野では環境の変化は激しく、財政健全化法の施行、新地方公会計制度の導入など、会計士として調査・研究はもとより直接的な指導・助言を含む社会貢献ができる大きな機会が到来しているといえます。昨年度は、議論や委員間の情報交換を中心として活動していましたが、今年度は財政健全化法に基づく健全化判断比率の算定、個別外部監査の実施や新地方公会計制度による財務4表の作成の本番を直前に迎えて、それに先駆けて近畿会圏内の115地方公共団体に向けてアンケートを実施しました。これは、各団体が新地方公会計制度及び財政健全化法に関して、どのような対応を考えているのか、対応に当たり障害となる点は何かなどについて意見を聴取し、近畿会や会員の会計士がいかに対応すべきかについて共通の認識を深めるために実施したものです。約半数の団体から回答を入手することができ、集計分析したところ、個別外部監査においては問題点改善に対する具体的提案や財務4表の活用方法などについて会計士に対して期待が大きいことがわかりました。今後も情報収集に努め、次年度への活動につなげていきたいと考えています。
 世界同時不況の影響は、公的分野・公的機関に対しても非常に大きいものがあり、日々の業務の枠を超えても会計士として外部監査を通じた地方公共団体・社会への提言、調査・研究成果の発表、セミナーの開催など社会貢献が求められています。今後も一層の研鑽を積み地域会ならではの成果を出していきたいと思っています。

 
IT委員会 

中間活動報告

IT委員会 委員長  夷谷信行

 

 IT委員会委員長をさせて頂いています、夷谷と申します。活動2年度目のIT委員会活動中間報告をさせていただきます。
  IT委員会では、大別してPC研修等の会員向けサービスと、新しい委員会報告等の検討や解説セミナーの実施等を行っています。
 前者のPC研修については、今年から実務に即した内容にすることとし、Excelの関数やDB機能の基礎と経営分析への応用(2/9,18)、Accessの基礎と売上データ等大量データの扱い(2/10)といった内容としました。(今年から富士通FOMに講師をお願いすることとしました。)また、迅速な情報伝達とコスト削減を図るため、電子メールの普及・促進を図っています。
 後者の分野では、IT統制・XBRL・セキュリティ(IT委員会報告4号「業務上取り扱う電子データの漏洩を防ぐセキュリティの指針」)等を中心に検討し、会員向けセミナーとしては、本部主催IT統制解説講座(6コマ)を近畿会でも実施いただきました(8/25,26)。また、委員会報告4号の遵守状況については、会計士協会品質管理レビューでも調査されることになっており、会員にとって重要であることから、昨年10月に会員向けアンケートを実施しました。この結果を元にして、ご要望の多かった「IT委員会報告4号解説セミナー」を3/3日に、同アンケートでのご要望をもとに対象技法を選定し、「セキュリティ技法解説セミナー」を3/4日に実施しました。
 また、これ以外では本部IT委員会で研究されている、保証型セキュリティ監査での判断規準である経済産業省「情報セキュリティ管理基準」の検討等も行いました。
  IT分野では、重要なテーマが多く出てきており、大慌てで何とかフォローアップしている状況です。ご協力の程よろしくお願いいたします。