報告

女性会計士委員会&会計士補会近畿分会共催講演会

「勝間和代のインディでいこう!
〜インディペンデントな生き方の勧め〜」

 

女性会計士委員会 栗原貴子・種田ゆみこ/会計士補会近畿分会 油野(森谷)佳美

  日時:2008年11月29日(土)15時〜17時 / 場所:日本公認会計士協会近畿会 会議室

 
 今回は「女性リーダーに聞く」シリーズの女性会計士委員会と女性幹事の活躍も目覚ましい会計士補会近畿分会とがタッグを組み、あの勝間和代氏の講演を開催しました! 参加者は、なんと156名と過去最大! では、簡単に講演内容のご紹介、カツマーもそうでない方もどうぞご一読。

1.「勝間和代」って 何モノ?
19歳慶応大学在学中に会計士補の資格を取得後、アーサーアンダーセン、マッキンゼー、JPモルガンで、フルタイムで働くワーキングマザーとして勤務後、経済評論家及び公認会計士として独立。現在、3女の母。
 女性の多様な生き方を支援する活動 ムギ畑 (http://www.mugi.com/)により、2005年ウォール・ストリート・ジャーナルから「世界の最も注目したい50人の女性」に選出、2006年エイボン女性大賞最年少受賞。
著書は『お金は銀行に預けるな』『効率が10倍アップする新・知的新産術』等多数。
 勝間氏のキャリアは、人の意見を聞いて、目の前のことをしっかりとやることで、わらが長者屋敷になるように、キャリアを積み重ねることは可能と言う「わらしべ長者理論」に則ったもの。  ⇒「会計士(会計)→システムコンサルタント(+IT・英語)→トレーダー(+ 金融)→経営コンサルタント(+経営・論理的思考)→証券アナリスト(+株式相場・文章執筆)→ビジネス著者(+これまでのスキルの統合)」
2. いま、日本で起こっていること
    〜それはダイバーシティと少子化
 多様性を受容するダイバーシティ社会の実現が、日本の競争力維持のために、不可欠な流れ。
 日本の長時間労働は、ワーキングマザー活躍の障壁や男性の家事育児に不参加を招き、少子化要因。
 
3. 自立的な生き方「インディ」の勧め
 ・精神的&経済的に周りに依存しない生き方3条件
  @独り立ちできる年収600万円以上AいいパートナーがいることB年を取るほど素敵になること
 
4.自由を手に入れるキャリアへのヒント  (←複数につき、個人的にチョイス)
 勝間式「黄金の時間の5原則」
  @時間を作るためにはあらゆる面の投資を惜しまずA単位時価当たりの成果に固執するB必要以上に「いい人」にならないCやりたくて、得意で、もうかることを優先Dスケジュールはゆったりわがままに設定
ついている自分にためのちょっとしたヒント
   @妬まない、怒らない、愚痴らない(仏教の「三毒」 追放がキャリアアップとツキに効果あり) Aツキのコツは「与えて・与えて・与えまくる」 (それくらいGiveしておくと頼まなくても周りの人が勝手に助けてくれるようになる)
セレンディピティ(偶然の中から次のよいことを発見する能力)とストローク(他者との気持ちのよいやりとりやふれあい) 
  @起きたことはすべて正しいと考えて対応していくA他の人にストロークを与え、ストロークをもらうことで、日々の今の気持ちを大切にする。
キャリア育成に必要な、陥りがちな「3つの 『ひ』〜ひるむ・ひがむ・ひっぱる〜」 の克服
 
5. 社会貢献で成長する 〜Chabo !のしくみ
著者印税(本の売り上げの通常10%)のうち20%を出版社天引きで、難民・災害地域の教育・自立支援をしているNGO(JEN)に寄付 。
 
6. 一人一人が明日からできること
@Not To Do Listの作成A依存薬物(酒・煙草等)に手を出さないBテレビやネットを見る時間を減らし、読書時間を増やすC英語ともう少し向き合ってみるD「無意識」の存在をもっともっと意識する。
 
まとめ
@ 自由を手に入れるためには、経済的自立・精神的自立が不可欠
   
A 経済的自立・精神的自立を支えるものは、健康な生活習慣と勉強の習慣
   
B 厳しい環境の中で、適応していくことが「わらしべ長者」キャリアへの近道
   
C 家庭・家族とキャリアの両方を大事にするため、短時間労働で効率よく働くことを勧めたい
 

〜勝間和代氏の講演企画進行を担当して〜

 講演会では、参加者から事前に寄せられた質問事項を代表で読み上げる「代表質疑」、懇親会では、講演会参加者から講演後に寄せられた質問事項をトークショー形式で勝間さんに質問していく「ミニトークショー」の司会進行を担当させて頂きました。
  代表質疑のときは、参加者から寄せられた質問事項を勝間さんご本人に見ていただき、「この質問とこの質問をさせていただきます」と簡単な打ち合わせを行っていましたが、ミニトークショーのときは、講演会と懇親会の間にほとんど時間がなかったため、打ち合わせ行えず、いきなり壇上にて勝間さんに質問を投げかける形となりました。質問の中には、答えにくい質問や難しい質問もあったと思いますが、(事前に打ち合わせをしていた)講演会の代表質疑と全く変わらず、どんな質問にもスラスラと、そして堂々と答えていく勝間さんの姿は、真横で拝見していて「さすが!」の一言でした。
  講演会を企画するに当たり、夏頃に、勝間さんと山田真哉さんのトークショーに参加しました。「あれ?思っていたより小柄な方だな。」が、私の勝間さんに対する第一印象でした。ですが、その小柄な身体からは溢れんばかりのエネルギーと魅力を感じることができました。約2時間のトークショーが終わり、帰路に着くころには、益々勝間ファンになっていた私ですが、その一方で、「勝間さんは素敵な方だけど、私は勝間さんみたいなスーパーウーマンにはなれそうにないなぁ・・・」とも感じていました。
 11月の講演会では、一聴講者としてではなく、企画者の1人として打ち合わせ等で勝間さんと個人的にお話をさせていただきました。相変わらず、勝間さんはエネルギーと魅力に溢れる方でしたが、非常に気さくで、トークショーのときに抱いた「近寄り難いスーパーウーマン」という私のイメージは一気に払拭されました。確かに、完全に勝間さんの真似をすることは難しいかも知れません。でも、「私にも少しずつ近づいていくことは出来るんじゃないか?」個人的にお話をさせていただき、そう思えるようになっていきました。
  講演会のお話は、1時間半では短すぎるほど、楽しくて非常に為になる内容でした。講演会で勝間さんがおっしゃったことの全てを実行するのは大変ですが、まずは三毒追放「怒らない、愚痴らない、妬まない」から始めています。