報告

韓国公認会計士會釜山支會への訪問

国際委員会 委員長 谷口誓一

 
1. 韓国公認会計士會釜山支會との交流
  2007年のCAPA大阪大会開催との関係で、旧国際交流特別委員会(現在は国際委員会に併合)は、地域会としての海外の公認会計士協会との国際交流を進めるべく、2004年12月に「交流に関する基本合意書」を韓国公認会計士會釜山支會(以下、「釜山支會」という)と締結しました。当該基本合意書に基づき、丁振浩支會長はじめ8名の釜山支會のメンバーが2005年1月11日開催の近畿会新年賀詞交歓会に参加して頂きました。
 また、2005年6月27日には、前会長の佐伯さんを含む6名で韓国公認会計士會釜山支會年次総会及び記念パーティーに参加し、交流を深めました。
  2007年のCAPA大阪大会には、韓国公認会計士會から多数のご参加を頂き、また、釜山支會のメンバーの方々にもご参加頂きました。大会運営という忙しさの中、釜山支會のメンバーの方々との個別的な交流をさせて頂けないまま当大会は終了し、少し残念に思っていましたが、地域会としての交流を今後も続けてゆくために、今年度の国際委員会の活動目標として、釜山支會への訪問を主要な事業活動にさせて頂きました。
 
2. 韓国公認会計士會釜山支會への訪問準備
 現在の国際委員会には小委員会として、中国部会と韓国部会がありますが、韓国部会は担当者不在のまま、名ばかりの部会となっていました。釜山支會訪問実現のためには、韓国部会の立上げが急務であったため、担当副会長の蔵口さん、経理部長の高谷さんのご尽力により、仰星監査法人に勤務されている許仁九さん及び近畿会事務局の井上美雨さんが韓国部会に参加して頂くことになりました。また、監査会計委員会委員長(兼国際委員会副委員長)の白井さんに鄭賢さんをご紹介して頂き、韓国部会に参加して頂くことになりました。なお、鄭賢さんは韓国の公認会計士であり、監査法人トーマツ大阪事務所に監査業務の実地研修のため、ソウルより来日されています。
 釜山支會との連絡は近畿会事務局の井上さんに担当して頂くことになり、半年以上かけて数々のメールのやり取りを行うことにより(途中でメールのやり取りが途絶えて、とても心配した時期もありましたが)、釜山支會訪問に向けて着々と準備を進めてまいりました。
 
3. 韓国公認会計士會釜山支會への訪問
釜山支會への訪問スケジュール及び訪問メンバーは以下のとおりです。
@訪問スケジュール
  2008年12月12日(金)〜13日(土)
A訪問メンバー
  中務会長、蔵口副会長、谷口国際委員会委員長、許韓国部部長、鄭韓国部会部員(通訳担当)、井上近畿会事務局員の6名
 関西国際空港から釜山の金海国際空港への直行便の数は少なく、また、訪問メンバーの方々は多忙な方ばかりであるため、12日は9時30分:関西国際空港発の旅客機に乗り、帰路の13日は11時55分:金海国際空港(釜山)発の旅客機に乗るという極めて過密なスケジュールとなりました。
 初日の12日は金海国際空港(釜山)にお昼頃に到着し、空港で韓国料理の昼食をとりました。昼食後、6名が乗車出来る大型タクシーに乗り、釜山市街地にある宿泊先のホテルに向かいました。ホテルにチェックインした後、韓国の地下鉄を利用し、釜山支會が入居している釜山商工会議所のビルに行きました。釜山支會との意見交換会開始は14時を予定していましたが、道に少し迷いつつも予定時刻どおりに釜山支會を訪問することが出来ました。
   
4. 韓国公認会計士會釜山支會との意見交換会 
  2008年12月12日(金)の14時から釜山支會の執行部の方々との意見交換会を行いました。釜山支會からは丁支會長、羅国際担当ほか6名の方々に参加して頂きました。
 丁支會長及び中務会長の挨拶の後、我々が作成した日本の最近の監査会計制度を記載したレジュメ(韓国語訳のレジュメも作成)に沿って、日本の制度と韓国の制度の違いについて各々が意見を述べて行きました。そこでは、例えば、日本では上場企業すべてが四半期報告制度につき法律で義務付けられていますが、韓国では全ての上場企業には法律で義務付けられていないとか、財務報告に係る内部統制監査については、日本の場合には監査レベルの保証業務となりますが、韓国ではレビュー業務として行っているとか、といった違いにつき、活発に意見交換を行いました。
 当初は約1時間で意見交換会を終える予定となっていましたが、予定時間を大幅に超過してしまい、約2時間近くの意見交換会となりました。
 その後、近郊の名所をご案内して頂き、夕食会を開催して頂きました。夕食会では仕事のことのみならず、趣味といったプライベートのことまで話が弾み、食事・お酒も大変美味しかったこともあり、有意義で楽しい夕食会となりました。
 
5. 韓国公認会計士會釜山支會への訪問を終えて
 今回の訪問は過密スケジュールであり、準備も大変でしたが、釜山支會の皆様に直接お会いして、直接お話を伺うことができたことにより、韓国釜山がより身近に感じられ、以前に増して友好的に感じられるようになりました。近畿会のような地域会が行う国際交流は心温まる交流が重要であると思っていますが、今回の釜山支會への訪問は心温まる交流であったと思っています。
 最後になりましたが、今回の訪問準備のためのメールのやり取りから旅費等の精算まで近畿会事務局の井上さんに担当して頂きました。ありがとうございました。