本年は公式行事の前に、アトラクションとしてアルパ奏者の増永雅子さんとギターリストの山田恵範さんを迎え、アルパ&ギターの演奏を拝聴しました。演奏は弦楽器の音色の重奏であるためか、非常に厳粛な雰囲気につつまれ、賀詞交歓会の開演にふさわしいステージを披露いただきました。アルパとは、南米パラグアイのハープのことで「Harp」の「H」を発音しないためこう呼ばれるとか、現地ではこのアルパ奏者の80%が男性であるというご紹介も興味ある内容でした。
その後公式行事に戻り、最初に近畿会中務会長の開会の辞・年初挨拶があり、昨年後半から続く経済情勢の悪化という不安について、官・民が力を合わせてその解消を保証するということが望まれる中、「会計は会社の実態を映す鏡」でありそこに保証を与える我々の業界に対しても大きな期待が寄せられている。従って、社会の健全な発展に寄与するためにますます努力していきたいとの抱負を語られました。
その後、3名の来賓の方々からご祝辞を賜りました。なお、衆議院議員・公認会計士の谷口隆義様は、ご出席のご予定でしたが1月5日から開催されている国会に関連する委員会にご出席のため、急遽欠席となりました。
財務省近畿財務局長の森川卓也様からは、昨年は資源価格の高騰や米国の金融危機に伴い年後半から景気の後退局面に入っており、今年も引続き気を引締めて業務にあたる必要がある、また、当業界に対しては2つの異なる視点でのお願いがあると述べられました。1つめは「会計監査の充実」への貢献で、昨年作成した事例集を是非参考にしていただきたいとのことでした。2つめは「金融機関の監査」という点であり、昨年取り纏めた金融検査マニュアルの改訂を参考にしていただきたいとのことでした。
参議院議員・公認会計士の尾立源幸様も公務の関係から遅れて到着され、開口一番政治の世界も年初早々から国会が召集されるなど大変な状況であると話されるとともに、公認会計士業務の関連では、昨年には金融検査マニュアルの弾力化を実現させることができ、また、本年の国会には国の財務諸表の作成に関する法案を提出するとの話を披露いただきました。
最後に日本公認会計士協会会長の増田宏一様からは、昨年の60周年記念行事において「激動の10年から信頼の未来へ」とのスローガンを掲げ次の10年へのスタートを切ったはずであるが今年も激動の渦中にあり、景気に関する暗い話が多い状況ではありますが、年頭の話としては米国のオバマ大統領就任に伴う変化による競争力の復活と中国の成長力に期待したいと述べられました。また、当業界を取巻く環境の変化に対する執行部の施策の概要についても会員に対する情報として披露いただきました。
この後、株式会社大阪証券取引所取締役社長の米田道生様の乾杯のご発声を受け、歓談の時間となりました。米田様からはご発声に際して、この不況を吹き飛ばすように大きな声でご唱和との呼びかけがあり、例年よりも大きな声での「乾杯」の祝声が上がりました。
乾杯の後の歓談の途中、ご本人出席の議員の方々から新年の挨拶をいただきました。本年は選挙が近いこともあり総勢11名の方が壇上に登られ、賀詞交歓会らしい雰囲気に会場は包まれました。
閉会の間際まで出席の方々の歓談は続き時間を短く感じましたが、午後8時に近畿会蔵口副会長より閉会の辞が述べられ、閉会となりました。 |