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実録『ワイン講習会』 河内地区会 |
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会長 松田 茂 |
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![]() 本日(2007年12月8日)、河内地区会のワイン愛好家を目指す面々が向っているのは、地元のワイナリー「河内ワイン」である。駒ヶ谷駅から緩やかな勾配の山道を上下すること約8分、集落の中にレトロな作り酒屋風の建物が点在しだす。巨大な樽に朱書きで「河内ワイン」、その前に懐かしい三輪ミゼットが停まっており、どこかの映画村に迷い込んだような雰囲気を醸し出している。更に行くと道が開け、広場の奥にひっそりと佇む瀟洒な建物、河内ワイン館が現れる。1階はボトルがずらりと並んだ試飲販売コーナー、2階にはワイン醸造の歴史を探る貴重な道具や資料が展示されている。 実は、このワイン講習会は昨年度と同じ企画である。映画と同様、ヒット作がでれば、リピーターが見込めるので続編をだすことになる。なにより、近鉄南大阪線/道明寺線/長野線を利用して当地まで来ると、松原市・藤井寺市・柏原市・羽曳野市・富田林市と河内地区会のほとんどのシマを通ることになり、まだ見ぬ河内地区会の会員の息吹を感じることができる。 さて、河内ワインの名物ワインアドバイザー(日本ソムリエ協会認定)の講習を受けるには、受講生を10名以上集めなければならない。昨年は俄か会員をしつらえ何とか開催にこぎつけたが、今回は前評判が良く、また、近畿会事務局古岡様の肝いりもあり、早々と10名を突破し、最終的に河内地区会創設以来最高の16名の近畿会会員が集った。しかも、通常このような年の瀬イベントはドタキャンがありがちだが、遅刻はあったものの1名の落伍者も出ず盛況な催行となった。渡世の義理で前津村会長から河内地区会の会長職を引継いだものの、さしたる貢献もないまま5年が経過したが、やっと引退の花道を飾ることができ安堵している。河内ワイン様も、地元の顔役である辻井河内地区会副会長・羽曳野部会長の力に押され、今回の会場はグレードアップされた。一見客に使う河内ワイン館ではなく、オーナー金銅家の縁のお宝が眠っていた蔵を改装したイベントホール「サロン・ド・トワ」(文化・笑い・健康のサロン)で開かれた。 講師の株式会社河内ワイン専務の金銅真代さんは、英語落語・フランス語落語を流暢に演じる多芸多才の経営者で、最高級ワイン「ロマネ・コンティ」をもじった「ロマネ金亭」と言う芸名を、彼の桂三枝師匠から名付けて頂いたとのことで、その筋ではとても有名な方なのです。この流麗なマダム、というより、吉本崩れの大阪のおばちゃんと呼ぶ方が似つかわしい噺家「ロマネ金亭」さんにかかると、高尚なワインの薀蓄話もお笑いのネタになってしまう。講義はワインの歴史・種類・グラスの選び方・フランスを中心に欧州の産地の特長・美味しい飲み方・経済的な飲み方・テーブルマナー、果てはワインを使った上手な口説き方・口説かれ方等々話は尽きない。 しかし、百戦錬磨のロマネ金亭さんも「今日の客は乗りが悪い」と、冒頭は爆笑ネタがスベッて苦闘する場面も。健全なる猜疑心と言えば聞こえが良いが、会計士はこのような場でも素直に人の話を聞かないらしい。「ほんまにここで笑ってもええんかいな。ひょっとしたら騙されてんのんとちゃうんちゃうか」と考え込んで、笑うツボをはずしてしまう。しかし酔いがまわるにつれ、会計士の鎧を打ち捨て、陽気に元気に活き活きとなり蔵の中は笑いの渦に。用意された3種類のチーズもロマネ金亭さんの暗示に従いワインの種類に合わせて口にいれると、それぞれが全く別の味わいになる。人間、美味しいものを食すると何と無く愉快な気分になり笑みがこぼれる。蔵の中はワインの香りと笑い声で充満し、日頃のプレシャーから解き放された人々の至福のひと時であった。 なお、当日の写真の一枚もご披露したいところですが、肖像権を主張される方や、あられもない姿態で酩酊している会員もなきにしもあらずで、公認会計士としての品位を疑われ、今後の業務に支障をきたしても困りますので、敢えて掲載を割愛させていただきました。 この後、「日本人は、なんちゅうても日本酒やで」と嘯く猛者を引連れ、河岸を藤井寺に移し、忘年会に突入したのですが、地区会コーナーに割当られた紙面が一杯となり残念ながらここで筆を置くことにします。しかし、この続きは、取って置きの話とともに、次回河内地区会定時総会(7月上旬開催予定)にて詳しく報告いたしますので、河内地区会員の皆様方は是非ともご参集下さい。 |
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