社会・公会計委員会委員長を終えるにあたって

社会・公会計委員長 遠藤 尚秀

 平成17年度、18年度の2年間、社会・公会計委員会委員長として委員会活動をさせて頂きました。
 まず、お忙し中、当委員会にご参加いただき活発に討論や諸活動をしていただきました会員の先生方に厚く御礼申し上げます。
 さて、具体的な活動として、(1) 自治体外部監査小委員会 (2)行政評価・情報公開小委員会(3)独立行政法人小委員会で各々の小委員長と協働して、以下のような研究・研修等をおこないました。
(1)自治体外部監査小委員会
 

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地方公共団体包括外部監査人協議会の開催:
    近畿会・京滋会・兵庫会の3会合同での協議会として、地域内対象自治体(外部監査人が会計士でない団体を除く)のご担当者の出席を得て、監査テーマ、進捗状況、本部への要望事項などについて意見交換を行いました。 
 

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包括外部監査に通じた公認会計士を講師とした実務研修:               
    元大阪市包括外部監査人の中西清先生と現神戸市包括外部監査人の岩崎和文先生に、自治体の包括外部監査の現況と課題について具体的なご体験を交えてご講演いただきました。
(2)行政評価・情報公開小委員会
      近畿圏の自治体の連結バランスシートの作成状況及び、HP等における開示の状況について、当小委員会において調査を実施しました。
(3)独立行政法人小委員会
 

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国立大学法人及び(地方)独立行政法人に関する研修実施
     平成17年度に「独立行政法人の制度とその運営について」というテーマで、独立行政法人の制度や法人の運営に係る実務上の課題などについて、独立行政法人造幣局理事長 西原篤夫様を講師に迎え、研修会を実施しました。
 

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国立大学法人及び(地方)独立行政法人制度に関する調査研究
     国立大学法人及び(地方)独立行政法人制度に関する調査研究のテーマやアプローチ方法などを小委員会において検討しました。また、(地方)独立行政法人の評価制度の実態を把握するため、評価委員(当協会の公認会計士)と独立行政法人小委員会のメンバーとのディスカッションを実施しました。
 また、上記小委員会とは別に、平成17年度には災害義援金プロジェクトチームを立上げ、平成16年10月20日に本州南岸に上陸した台風23号の災害義援金の募集及び配分に関して兵庫県、神戸市、豊岡市に当委員会の委員数名と往査して調査・研究をおこないました。特筆すべき点は、以下の2点にあります。
 

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日本公認会計士協会兵庫会が兵庫県台風災害義援金募集委員会の監事として任命され、当該災害義援金の監査を実施
 

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『阪神・淡路大震災義援金調査報告』での知識をベースに、阪神・淡路大震災と台風23号の比較する形で『台風23号災害義援金の調査研究報告書』を作成
  さらに、様々な自治体から各種委員の推薦を近畿会に依頼されるケースが増加しているため、会員業務部と協働で選考する場合もありました。
 以上、当委員会における主な活動内容でしたが、現在、夕張市の破綻等を契機に、地方公共団体財政健全化法の制定や新地方公会計制度の取り組みが加速しており、ますますパブリックにおける公認会計士の関与の度合いが増しております。次期委員長には、公的分野に対して特に若い会員の先生方にもアピールをしていただき、当委員会がますます活発になればと期待しております。