「知的財産」と「バイオビジネス」の新地平は...

 

経営委員会委員長 松本  学

二年前、『「知的財産」と「バイオビジネス」の新地平に向けて』と題する就任挨拶を掲載させていただきました。この間、はたして新地平は拓けたのでしょうか。自問する中で、知的財産分野での公認会計士に対する期待は当初の予想ほどには大きくブレイクすることなく、また一時のバイオベンチャー・ブームも退潮した感は否めません。しかし、知識社会の進展と先端技術に対する世の中の渇望感は、確実に、且つ地下深く根を張り巡らせているのではないでしょうか。我々公認会計士は世の中の大きな流れを見つめ、期待が現実のものとなった時に備えて新しい知識を獲得し続けることを怠れません。我々は今、新地平への滑走路に立っています。

 経営委員会では、知的財産に関連する分野や、バイオをはじめとする先端技術産業分野に関連する活動を展開してきました。また、活動を通じて外部に門戸を開き、公認会計士以外の方々ともできる限り交流の場を持つように心がけました。はや五年目に突入した「バイオサポーターズ三会協議会」のバイオ勉強会は今後も三会の協力の下継続されますし、その卒業生で構成される「関西バイオビジネス研究会」は、有志を中心にNPO法人近畿バイオインダストリー振興会議の下で新たな飛躍を目指すことになります。これらの活動が、引き続き近畿会会員の専門知識の養成に役立ち、関係諸団体との連携の足場として活用され、更には関西経済振興の一助となることが期待されます。
    
 新年度は経営委員会と中小会社活性化委員会が統合し、益々多くの専門分野、ネットワークをお持ちの方々が新委員として多数ご参画いただくことになると思います。新しい経営委員会の活動が益々活発になることを祈念いたします。近畿会会員の皆様に多くの活動成果をお届けするに留まらず、既存の領域にとらわれない自由な発想で、社会にも貢献できるようなチャレンジを期待しています。

 最後になりましたが、経営委員会の活動を陰日向に支えていただきました佐伯会長様、藤原担当副会長様を始め、企画運営に汗を流していただいた各副委員長様、活動を支えていただきました委員、及び近畿会事務局の皆様、活動の機会を与えていただきました近畿会会員の皆様、更にはお出会いした多くの方々に厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。