ABC放送のテレビ番組「ムーブ」の質問コーナー「ムーブの疑問」(2月5日(月)15:49〜放送)で、「会計士だけ、公認がついているのは何故」という視聴者の質問に対して、答えるとともに、公認会計士の業務の紹介がされました。
質問に対しては、とある監査法人が入っているビルの前で、会計士を待ち構えて、質問をぶつけていましたが、運悪く?質問された方は、すぐには回答できなくて「何ででしょう」というように、改まって聞かれると回答できないで・・・・。
安原徹氏(近畿会会員)、矢頭昇氏(兵庫会会員)、近畿会の中務副会長に取材があり、回答されていました。
国家資格300のうち、公認がついているのは会計士のみ。当たり前のように思っていたことですが、改めてその由来を聞かれて正確に答えられるのか?
安原氏、矢頭氏の回答は「米国の「Certified Public Accountant」の翻訳ではないでしょうか」。
中務氏の回答は「そのように言われるのですが、資料としてはそのような記録はされていないのです。
まずどのように制度ができたかをお話ししたいと思います。
第2次世界大戦の終戦後の復興のため、企業が資金調達をするために株式市場の整備が急務でした。そのためには企業が作成する決算書が信頼できるものでなければなりません。そこで、アメリカやイギリスの制度を参考にして、決算書が適正に作成されているかどうかを独立した立場の者が証明する制度ができました。昭和23年のことで、これが公認会計士制度の始まりです。
ではなぜ公認会計士という名前になったかといいますと、会計検査士とか監査士という名称も検討されたようですが、監査以外でも財務に関する調査など幅広い活躍が期待されたものですから、会計士ということにし、ただし当時すでに資格者として「計理士」や一般名称として「会計士」という名称が使われていましたので、区別するために公認を付けたようです。
ただ、アメリカでは公認会計士のような資格をcertified pubic accountantと言いますが、直訳しますと、証明されたとか認定された公の会計士となりますので、アメリカの資格の名称も参考にされたのではないかと思います。」
|