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「独立行政法人等の評価委員とのディスカッション」の報告 |
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社会公会計委員会委員長 遠藤 尚秀
独立行政法人小委員会委員長 金 志煥煥 |
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平成19年2月6日(火)午前10時から12時まで、近畿会事務局会議室において、独立行政法人等の評価委員と独立行政法人小委員会のメンバーとの間で、独立行政法人等の評価についてディスカッションを行った。
(独立行政法人等の評価委員) |
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独立行政法人造幣局評価委員 |
西田 隆行会員 |
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大阪府地方独立行政法人評価委員会評価委員 |
宮嶋 佐知子会員 |
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独立行政法人日本万国博覧会記念機構評価委員 |
西野 裕久会員 |
(独立行政法人小委員会) |
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蔵口 康裕(副会長) |
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遠藤 尚秀(社会公会計委員会委員長) |
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金 志煥(独立行政法人小委員会委員長) |
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友近 克己、 牧野 康幸、 小市 裕之、 谷澤 実佐子 |
金小委員会委員長の司会進行により開会した。
蔵口担当副会長が開会の挨拶を行った後、出席者全員の自己紹介があり、引き続き議題に入った。 |
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1. |
独立行政法人等の評価委員である西田隆行会員、宮嶋佐知子会員、西野裕久会員よりそれぞれ独立行政法人等の評価委員として、どのような業務を行っているかについて概括的な説明があった。 |
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2. |
各評価委員よりの説明の後、以下の事項を中心に活発なディスカッションを行った。 |
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(1) |
評価委員会の年間スケジュール |
(2) |
業績評価の視点(業務実績の達成度、収益性、重視している事項・・等) |
(3) |
評価委員間の役割分担(業務、財務等) |
(4) |
業績評価の方法(目標設定の妥当性、数値目標の導入の有無、他法人との業績比較、法人の自己点検評価のレベル、評価時間、他の委員との意見調整等) |
(5) |
業績評価の結果の活用(法人の取組状況、PDCAサイクルの回し方等) |
(6) |
その他評価委員会として認識されている課題等 |
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3. |
独立行政法人等の評価について、ディスカッションした
主な内容は、以下のとおりである。 |
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(1) |
評価委員会の年間スケジュールは、概ね4〜5回の会議を開催するような日程を組んでいる。会議の議題は、「役職員の給与等の水準の公表について」、「事業年度の財務諸表について」、「事業年度の業務の実績について」などがある。 |
(2) |
業績評価の視点としては、業務の達成度や業務の経済性、効率性を重点に置いている。 |
(3) |
評価委員の間では、いろいろな業界の委員がいるため、それぞれの専門分野の事項(会計士が委員の場合は財務に関する事項)について中心的な評価を行うと言う役割分担となっている。 |
(4) |
業績評価の方法は、たとえば財務省所管の独立行政法人では、各法人に「各事業年度の業務の実績に関する評価基準」があり、その評価基準に基づいて評価を行う。 |
(5) |
評価事項は、概ね年度計画の事項とリンクしており、財務省所管の独立行政法人では、各委員が5段階評価をし、それぞれ評価結果を持ち寄って意見調整を行っている。なお、独立行政法人は各委員が直接評価しているが、公立大学法人は法人が自己点検評価したものを評価委員があらためて評価するという2段階方式によっており、その点で独立行政法人の評価手法とは異なっている。ただし、独立行政法人も自己点検評価自体は実施しており、実質的な相違はない。 |
(6) |
業績評価の結果の活用については、役員退職金の業績勘案率の決定に使用したり、評価委員会の評価結果に対して、法人の対応状況を翌年の業務実績報告時に説明するといったPDCAサイクルを回す仕組みに活用している。 |
(7) |
評価委員として認識されている課題については、限られた時間(年4、5回での審議)と情報(法人から提供される情報)のみで判断せざるを得ないため、どこまで法人の業務改善に繋げられる評価ができるのかと言う問題が指摘された。また、評価委員会として認識されている課題については、法人自身が解決すべき問題に対してどこまで評価委員会の意見が求められているかが、評価委員会の役割を規定する課題であるとの指摘がされた。 |
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以上、2時間にわたり、活発な意見交換が行われた後、遠藤社会公会計委員会委員長が閉会の挨拶をし、午後12時に終了した。 |