亥年 年男・年女

亥年に因んで、近畿会の会員・準会員方に投稿をお願いしました。(年齢別、50音順に掲載)
 
バッジの誇り

堤 泰助(大正12年生)

 仕事で訪問した会社で応対してくれる社員が社章バッジを付けていないとき私がその理由を聞くと、着替えるとき付替えが面倒。バッジのデザインが嫌い、紛失した等の答えが返って来た。
 有名企業の社員は皆んなバッジを付けていることを思えばその効用はおのずと判ってくる。
 今から二十数年前仕事で初めて香港へ行った時の出来事。ちょっとした余暇を利用して市内漫歩をしようと地下鉄に乗り込んで驚いた。座席シートも背もたれもステンレスでピカピカ、乗客はまばらで私はドアの近くに座った。電車が発車したとたん体とバッグはスルスルと2m程滑って熟年のおじさんの腕に突き当たって止まった。おじさんは痛そうにさすっていたので私はつり革を持って立ち低頭して詫びをしようとしたらおじさんは私の襟のバッジを見て日本のCPAかと聞くからイエスと答えたらマイブラザーも香港のCAだと言って握手を求められた。そして電車のシートを布張りしたら乗客がカッターで切り取って行くなどと香港事情を説明してくれCPAマークが国際的に通用することを実感した。
 日本公認会計士協会や地域会の機関紙・名簿・封筒等から丸いCPAマークが消えてから久しいが現在の斜四角のブルーマークを知っている人は公認会計士以外にどれだけ居るのだけいるのだろうか。今度会則変更によりJICPAの名称が消え、又カネボー事件等の不祥事によるイメージダウンにより埃を被ったCPAマークの誇りが早く取り戻せることを願って止まない。
 
〔会報部注〕
「JICPAジャーナル」は、2007年1月号より「会計・監査ジャーナル」へと雑誌名が変更されました。
左は、CPAマーク