協会組織ガバナンス大綱案に対する意見具申 |
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本部組織見直特別委員会委員長 小川 泰彦 |
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1. | 協会会長の選出方法について |
(1) |
議論の必要性 |
会長の選出方法は、協会のガバナンスについて最重要課題であり、直接選挙と推薦委員会方式による間接選挙の是非を議論すべきである。 | |
(2) |
近畿会の意見 |
@ |
会長の意思決定は、会員から自己の所信に対する信任を得ていることが必須であり、会員からの信任は、直接選挙が最も明確である。 |
A |
推薦委員会方式では、選出プロセスの担保する推薦委員の選任基準が多数の会員により支持されるものか不明である。 |
(3) |
大綱案の考え方 |
直接選挙では以下のような弊害があるとし、改善が必要であるとしている。 | |
@ |
会員は候補者のことを知らないで投票する。 |
A |
候補者及び協会に多大な時間と費用負担を強いる。 |
B |
大手監査法人出身者しか会長になれない。 |
C |
海外の主要な会計士団体の会長選挙は間接選挙である。 |
(4) |
大綱案に掲げられている理由に対する反証 |
直接選挙の限界を論じているが、いずれもその理由は相当でない。 | |
@ |
候補者が分かるように選挙広報のあり方を改善すべきである。 |
A |
候補者の費用軽減のためには、情報発信に電子媒体を含めるべきである。 また、協会が負担する選挙関係費用は、有効なガバナンス機能を保証するための必要経費である。 |
B |
大手監査法人出身者しか会長になれないとしても、それは会員の総意であると重く受け止めるべきである。 |
C |
わが国における職業専門家団体における会長選挙は直接選挙である。 |
(5) |
推薦委員会方式による間接選挙について |
直接選挙を支持するが、推薦委員会方式による間接選挙が会員の総意であった場合を想定し、以下のような要件を追加すべきと考える。 | |
@ |
出身事務所からの独立性の担保 |
会長退任後における出身事務所の経営者になることを禁止する。 | |
A |
本部理事選挙の実施可能性の担保 |
大選挙区(会員数が多い選挙区)を細分化することで、本部理事選挙が実施しやすくする。1選挙区での会員数は最大3000名とする。 | |
B |
理事選挙における定数内連記制度の見直し |
単記制度を支持するが、現状の定数内連記制度を維持するのであれば、少なくとも定数の50%未満を上限とする連記制度に変更すべきである。 | |
C |
理事選挙の時期の見直し |
理事選挙を可能な限り遅くするために、本部理事選挙において会長候補者には、その旨を述べさせる。 | |
(6) |
会長等の任期 |
1期2年とし、再任を認める。 | |
2. | 地域会について |
(1) |
地域会の存在意義の見直し |
地域会の存在意義を見直す際、本部で実施できることはできるだけ本部で行う。 | |
(2) |
関西三会について |
居住地基準による部会が設置された場合の対応については、以下のような対応が想定できる。 | |
@ |
関西三会を合併する。 |
A |
居住地により関西三会に再編成する。 |
B |
「関西三会連絡協議会」なる公式機関を設置する。 |
(3) | 地域財政について |
剰余金の存在がある以上、これをむやみに拡大すべきでない。 | |
(4) | 地域会設置基準の見直し |
地域会の会員数等の格差を放置したままで、地域会が本部の健全な監視機能を果たすことは困難である。それには、東京会を分割することである。 | |
3. | 役員定数の見直し |
(1) |
理事会のガバナンスを有効に機能させるためには、地域会会長会議議長及び副議長は、副会長ではなく理事とし、また、常務執行理事から地域ブロック担当を外す。 |
(2) |
会計監査について外部監査を導入することには反対する。監事を補佐する者を会員から広く求め、監事らによる組織的な会計監査を実施すべきである。 |