委員会を振り返って

前社会・公会計委員会委員長 西野 裕久

 
 この2年間の社会・公会計委員会を振り返って、委員会において実施した内容と感想をまとめてみたいと思います。

 社会公会計委員会における2年間の活動内容は次の通りです。まず自治体包括外部監査について、平成11年度から導入されたこの制度も平成17年度で7年目を迎えました。民間企業における監査と異なり、公認会計士の独占業務ではなく、弁護士等も外部監査人への就任が認められる中、約9割の自治体において公認会計士が選任されているのは、ひとえに制度発足後まもなく外部監査人に就任され前例のない中でご苦労され実績を残された諸先輩方の努力の賜物だと思います。この2年間においては、外部監査への提言や会員向実務研修あるいは外部監査人協議会の開催支援などを通じて、自治体監査における公認会計士の存在感をより一層大きくするお手伝いを、微力ながらできたかなと思っております。また大阪弁護士会との間で包括外部監査についての情報交換会を開催し、制度全体の発展に対する意識の共有や協力関係の構築が図れたのではないかと思っております。
 
 また、政党助成法報告書や同監査について継続的に調査研究が行われてきていることが、近畿会の当委員会の特徴です。この2年間においても制度に関する調査研究報告を作成し公表いたしました。
 
 最後に独立行政法人についてですが、国立大学が平成16年4月から国立大学法人に移行し、また、公立大学や公立病院等についても、地方独立行政法人制度が設けられました。委員会においては、近畿圏の自治体における地方独立行政法人についての取り組み状況を調査報告いたしました。

 こうした活動を行うなかで、公的な分野において、公認会計士に対する認識や期待が高まっていることが実感できました。次期委員長には、社会全般や公的分野に対して、公認会計士のアピールをさらに行っていただければと期待しております。