偶感(ありがたきこと)

島田 信愛
 人生の幸福とは次の5つであると言われている。この物差しで84年の今昔を振りかえってみると、まことに有り難く感謝に耐えない次第である。
(1) 無病息災
   私は小柄ではあるが、小学校以来余り病気はしなかった。ただ支那事変で2度負傷したこと、昭和36年に交通事故に遭ったこと、平成12年に大腸癌の手術をうけたことがあるが、それらも友人知己のご援助によって無事のりきり、今日まで生きのびることができた。
(2) 家内安全
  結婚したのが昭和19年11月でそれ以来60年を経過している。健康な配偶者に恵まれ、而も子供達夫婦や孫、曽孫に至るまで皆元気で、たいした事故にも遭わず平凡に暮らしている。
(3) 商売繁昌
  84才になっても出勤できる事務所をもっており、事務所では若い方々が気持ちよく出迎えてくれることは真に有り難いことである。その他に自分の開発したSMSSの幹部教育の教材として「管理者ノート」をもっているので、今でも年齢相応の仕事ができている。
(4) 親交良友(生き甲斐)
   第一番に挙げるべきは、開業以来の事務所のパートナー及び職員の方々であるが、その他に陸士の同期生、長年に亘る顧問先の社長さん方及び幹部の方々、ICG(国際コンサルタンツグループ)の会員諸兄、飛鳥カンツリークラブの友人等々、約1,200人に及ぶ良き友人知己に恵まれている。
 目下ライフワークの中心は趣味のゴルフであるが、ゴルファーにとっての夢であるホールインワンは平成4年に達成しているので、あとはエイジシュートをなしとげることである。最近ハーフで42のスコアが出ているので、アウト・イン共に42以下で回れば、達成の見込みがある。今後はこれを終生の目標として、健康に留意し、良き人生を送りたいものと念願している。
(5) 極楽往生
   仏教的には善行を積んで、死後阿弥陀如来のところへ往けることであろうが、私のような俗人には不可能なことである。せめて前述のような趣味の上での目標をもって生き抜き、死に際には余り人のお世話にならないよう“ポックリ”とあの世へ旅立ちたいものと思っているが、これこそ“神のみぞ知る”ことであろう。