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近畿実務補習所入所式開催報告 |
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近畿実務補習所運営委員会委員長 山本 雅春 |
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![]() 昨年は実務補習期間が2年から1年に変更された事による影響で、「第47期生と第48期生の二期同時の修了式と第49期生の入所式」という変則スケジュールで開催されました。また、公認会計士試験制度の改正で、従来の3次試験が平成18年よりなくなり「実務補習の修了」が公認会計士となるための登録要件となったことに伴い、第49期生は1年間のカリキュラムは終了しましたが、今から2年後に予定されている修了試験に合格しないと実務補習を修了したこととならないため、本年度は退所生がいないという今年もまた変則スケジュールとなりました。但し、1年間のカリキュラムを終えた第49期生の中で、考査成績が優秀であった者、共通論文が優秀であった者等に対して、その栄誉を称え表彰を行いました。 平居新司郎京滋会会長の開式の辞に続き、澤田眞史近畿会実務補習所所長の式辞がありました。会長からは、今年の合格者は就職に関しては非常に厳しい年ではあるが、自分の合格時も同様の就職難であったこと、またその年度にはむしろ個性のある会計士が多く輩出されていること、会計士業界のインフラが近い将来整備され活躍の場はすぐに用意されるだろう等、入所生にとっては力強い励ましの言葉がありました。その後、ご来賓の挨拶に移り、加藤正樹近畿財務局理財部長の代理として浅田雅昌理財部次長、続いて山崎彰三日本公認会計士協会副会長、最後に石橋正紀日本公認会計士協会常務理事からの祝辞を賜りました。「金融、ディスクロージャーのインフラの整備拡大により、会計士制度の重要性はますます高まってきており、その期待にこたえる会計士の実質的な社会的責任は重くなってきている。専門的知識、能力は勿論のこと、専門家として独立性を強く持ち、苦しい中にも開示をしていく厳格な対応が求められている。」など、諸先輩方からの身が引き締まるようなお話に、これから進もうとする未知の世界に対する期待感と緊張感からか真剣に耳を傾けている入所生が、多く見受けられました。 |
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続いて第49期生の優秀生及び優秀論文賞の表彰が行われ,澤田所長より賞状と記念品が優秀生に授与されました。 | ||||||||||||||||||||||
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金賞はこの3期ほど出ておらず、久々の受賞でした。また皆勤賞は更にこの8期出ておらず、勤務しながら補習所の1年間の過密スケジュールをすべて出席された深見君の頑張りは、賞讃に値するものです。 |
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また論文については、近畿、東海、九州の三実務補習所から推薦された候補論文の中から最優秀論文賞1点、優秀論文賞3点が選考されましたが、近畿実務補習所からは最優秀論文賞1点、優秀論文賞1点が選ばれ、澤田所長より賞状と記念品が授与されました。 | ||||||||||||||||||||||
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その後、第50期入所生227名を代表して鈴木慧史君が、新人とは思えないしっかりとした内容の答辞を力強く読み上げ、松山康二兵庫会会長の閉会の辞で閉会しました。 この後6時30分より、日本公認会計士協会近畿会主催の第二次試験合格者歓迎祝賀会が隣接会場で開催されました。 蔵口康裕総務部長の司会のもと、近畿会西田隆行会長が主催者側として挨拶をされ、日本公認会計士協会の山崎彰三副会長による乾杯の御発声で祝賀会が始まりました。 ![]() 本年度の入所生は227名ですが、近畿財務局管内の合格者が276名である事からすると、近畿地区での合格者の内、近畿圏以外に就職した者が昨年より増加したものと思われます。合格発表前の就職ガイダンス等で近畿地区の大手監査法人の就職状況が極めて厳しいと感じた合格者が、東京や他の地区での就職を希望したことが考えられます。特に東京地区での採用予定が今年度は前年度に比べ増加していたため、東京地区への就職希望に拍車がかかったのかもしれません。まだ就職が決まっていない入所生は、業務補助を受けられないまま補習所をスタートするという不安定な日がしばらく続く事となります。近畿会でも無料職業紹介所を昨年に引続き設置し、合同就職説明会を開催するなど、未就職者の皆さんが一日も早く仕事につけるよう尽力しておられます。しかし、就職は今後の人生設計の方針を立てる上での重要なポイントでもあるので、あせらずじっくり考える事も必要です。これからの会計士にはますます専門性が求められていきます。補習所で学びながら業界の事を少しづつではありますが理解しつつ、就職しないでいる1年間で自分にできる何か別のことにチャレンジするのも人生の上では得策かと考えます。 近畿実務補習所は4実務補習所の中では最も歴史が長く、また質の高い実務補習所であると自負しております。カリキュラムについては全国統一の教材はありますが、これだけに拘束される事なく、今後もより充実した実務補習を実施し、近畿実務補習所で履修してもらえる合格者を多くしたいと考えておりますので、会員の皆様にも実務補習所の運営にご理解、ご協力をよろしくお願いいたします。 |